本日配信のメルマガでは、2024年大学入学共通テスト数学2B第2問を解説します。
【高校数学】読むだけでわかる!共通テスト数学の考え方
http://www.mag2.com/m/0001641004.htmlリクエスト等ございましたら、mm@a-ema.comまでお知らせください。
■ 問題
2024年共通テスト数2Bより
第2問
mをm>1を満たす定数とし、f(x)=3(x−1)(x−m)とする。また、
S(x)=∫[0〜x]f(t)dtとする。関数y=f(x)とy=S(x)のグラフの関係に
ついて考えてみよう。
(1) m=2のとき、すなわち、f(x)=3(x−1)(x−2)のときを考える。
(i) f'(x)=0となるxの値はx=[ア]/[イ]である。
(ii) S(x)を計算すると
S(x)=∫[0〜x]f(t)dt
=∫[0〜x](3t^2−[ウ]t+[エ])dt
=x^3−([オ]/[カ])x^2+[キ]x
であるから
x=[ク]のとき、S(x)は極大値[ケ]/[コ]をとり
x=[サ]のとき、S(x)は極小値[シ]をとることがわかる。
(iii) f(3)と一致するものとして、次の{0}〜{4}のうち、正しいものは[ス]で
ある。
[ス]の解答群
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|{0} S(3) |
|{1} 2点(2,S(2)),(4,S(4))を通る直線の傾き |
|{2} 2点(0,0),(3,S(3))を通る直線の傾き |
|{3} 関数y=S(x)のグラフ上の点(3,S(3))における接線の傾き |
|{4} 関数y=f(x)のグラフ上の点(3,f(3))における接線の傾き |
└―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘
(2) 0≦x≦1の範囲で、関数y=f(x)のグラフとx軸およびy軸で囲まれた
図形の面積をS1,1≦x≦mの範囲で、関数y=f(x)のグラフとx軸で囲まれた
図形の面積をS2とする。このとき、S1=[セ],S2=[ソ]である。
S1=S2となるのは[タ]=0のときであるから、S1=S2が成り立つようなf(x)
に対する関数y=S(x)のグラフの概形は[チ]である。また、S1>S2が成り立つ
ようなf(x)に対する関数y=S(x)のグラフの概形は[ツ]である。
[セ],[ソ]の解答群
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|{0} ∫[0〜1]f(x)dx {1} ∫[0〜m]f(x)dx {2} ∫[1〜m]f(x)dx|
|{3} ∫[0〜1]{−f(x)}dx {4} ∫[0〜m]{−f(x)}dx |
|{5} ∫[1〜m]{−f(x)}dx |
└―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘
[タ]の解答群
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|{0} ∫[0〜1]f(x)dx {1} ∫[0〜m]f(x)dx |
|{2} ∫[1〜m]f(x)dx {3} ∫[0〜1]f(x)dx−∫[0〜m]f(x)dx |
|{4} ∫[0〜1]f(x)dx−∫[1〜m]f(x)dx |
|{5} ∫[0〜1]f(x)dx+∫[0〜m]f(x)dx |
|{6} ∫[0〜m)f(x)dx+∫[1〜m]f(x)dx |
└―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘
[チ],[ツ]については、最も適当なものを、次の{0}〜{5}のうちから1つずつ選べ。
ただし、同じものを繰り返し選んでもよい。
http://www.a-ema.com/img/2024m2b2.png(3) 関数y=f(x)のグラフの特徴から関数y=S(x)のグラフの特徴を考えて
みよう。
関数y=f(x)のグラフは直線x=[テ]に関して対称であるから、すべての正
の実数pに対して
∫[1-p〜1]f(x)dx=[m〜[ト]]f(x)dx ……{1}
が成り立ち、M=[テ]とおくと0<q≦M−1であるすべての実数qに対して
∫[M-q〜M]{−f(x)}dx=∫[M〜[ナ]]{−f(x)}dx ……{2}
が成り立つことがわかる。すべての実数α,βに対して
∫[α〜β]f(x)dx=S(β)−S(α)
が成り立つことに注意すれば、{1}と{2}はそれぞれ
S(1−p)+S([ト])=[ニ]
2S(M)=[ヌ]
となる。
以上から、すべての正の実数pに対して、2点(1−p,S(1−p)),
([ト],S([ト]))を結ぶ線分の中点についての記述として、後の{0}〜{5}のうち、
最も適当なものは[ネ]である。
[テ]の解答群
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|{0} m {1} m/2 {2} m+1 {3} (m+1)/2 |
└―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘
[ト]の解答群
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|{0} 1−p {1} p {2} 1+p {3} m−p {4} m+p |
└―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘
[ナ]の解答群
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|{0} M−q {1} M {2} M+q |
|{3} M+m−q {4} M+m {5} M+m+q |
└―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘
[ニ]の解答群
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|{0} S(1)+S(m) {1} S(1)+S(p) {2} S(1)−S(m) |
|{3} S(1)−S(p) {4} S(p)−S(m) {5} S(m)−S(p) |
└―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘
[ヌ]の解答群
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|{0} S(M−q)+S(M+m−q) {1} S(M−q)+S(M+m) |
|{2} S(M−q)+S(M) {3} 2S(M−q) |
|{4} S(M+q)+S(M−q) {5} S(M+m+q)+S(M−q) |
└―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘
[ネ]の解答群
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
|{0} x座標はpの値によらず1つに定まり、y座標はpの値により変わる。 |
|{1} x座標はpの値により変わり、y座標はpの値によらず1つに定まる。 |
|{2} 中点はpの値によらず1つに定まり、関数y=S(x)のグラフ上にある。|
|{3} 中点はpの値によらず1つに定まり、関数y=f(x)のグラフ上にある。|
|{4} 中点はpの値によって動くが、つねに関数y=S(x)のグラフ上にある。|
|{5} 中点はpの値によって動くが、つねに関数y=f(x)のグラフ上にある。|
└―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘
※分数は(分子)/(分母)、xの2乗はx^2、マーク部分の□は[ ]で表記しています。
微分積分まとめ→
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■ 解説目次
◆1 微分積分についてもブログで解説しています
◆2 f'(x)はf(x)を微分
◆3 f(x)を代入して積分
(以下略)
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■ 解説
◆1 微分積分についてもブログで解説しています
2024年共通テストも数学2B第2問は、微分積分の問題でした。
微分は基本的に接線の傾きを表し、
・接線
・傾き
・増減表
・最大最小
などを扱います。
積分は微分の逆で、主に、
・面積
・体積
を扱います。
微分積分についても、ブログで様々なポイントを解説しています。
基本的な方法や解き方の確認に活用してください。
微分積分まとめ→
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◆2 f'(x)はf(x)を微分
では今回の問題です。
まず「mをm>1を満たす定数とし、f(x)=3(x−1)(x−m)とする」という
条件が与えられています。
そして(1)では「m=2のとき、すなわち、f(x)=3(x−1)(x−2)のとき」
について考えます。
最初の設問(i)では、「f'(x)=0となるxの値」を聞いているので、その通りに
計算していきましょう!
f(x)=3(x^2−3x+2)=3x^2−9x+6
だから、
f'(x)=6x−9
です。
これがイコールゼロなので、6x−9=0よりx=9/6=3/2
よって、[ア]=3,[イ]=2
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
◆3 f(x)を代入して積分
続いてS(x)を計算します。
S(x)=∫[0〜x]f(t)dtと与えられています。
そして、◆2でも求めたように、f(x)=3x^2−9x+6だから・・・
(以下略)
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解説の続き・解答や公式一覧などは・・・
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