2015年12月05日

センター数学のメルマガ例≪2015年 数2B 第2問≫

以前から発行しているセンター対策のメルマガでは、2015年の過去問の解答・解説等も掲載しています。
英語は今月末までに、数学は2016年センター試験1週間前くらいまでに、2015年の本試験全問題を配信いたします。

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数学は、火・金

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例えばこんなの↓

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【高校数学】読むだけでわかる!センター数学の考え方 vol.XX
   ≪大学入試センター試験2015年 数2B 第2問≫    2015/X/XX
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目次・・・■ 問題 ■ 解説目次 ■ 解答・解説 ■ 公式 ■ 解答一覧
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このメルマガでは、大学入試センター試験の問題を詳細に解説します。
今回取り上げる問題は、2015年数学2B第2問です。

■ 問題

第2問

(1) 関数f(x)=(1/2)x^2のx=aにおける微分係数f'(a)を求めよう。
hが0でないとき、xがaからa+hまで変化するときのf(x)の平均変化率は
[ア]+h/[イ]である。したがって、求める微分係数は

  f'(a)=lim[h→[ウ]]([ア]+h/[イ])=[エ]

である。

(2) 放物線y=(1/2)x^2をCとし、C上に点P(a,(1/2)a^2)をとる。
ただし、a>0とする。点PにおけるCの接線lの方程式は

  y=[オ]x−(1/[カ])a^2

である。直線lとx軸との交点Qの座標は([キ]/[ク],0)である。
点Qを通りlに垂直な直線をmとすると、mの方程式は

  y=([ケコ]/[サ])x+[シ]/[ス]

である。


 直線mとy軸との交点をAとする。三角形APQの面積をSとおくと

  S=a(a^2+[セ])/[ソ]

となる。
また、y軸と線分APおよび曲線Cによって囲まれた図形の面積をTとおくと

  T=a(a^2+[タ])/[チツ]

となる。

 a>0の範囲におけるS−Tの値について調べよう。

  S−T=a(a^2−[テ])/[トナ]

である。a>0であるから、S−T>0となるようなaのとり得る値の範囲は
a>√[ニ]である。またa>0のときのS−Tの増減を調べると、S−Tは
a=[ヌ]で最小値[ネノ]/[ハヒ]をとることがわかる。


※分数は(分子)/(分母)、xの2乗はx^2、マーク部分の□は[ ]で表記して
います。

まずは自力で解けるところまで解いてみてください。自分なりの考えを持ちながら
解説を読むと、考え方をスムーズに習得でき、短期間でも大幅に実力アップ!

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■ 解説目次

 ◆1 導関数は傾きを表す
 ◆2 極値では導関数の値(=微分係数)が0
 ◆3 平均変化率=変化の割合
 ◆4 微分ならh→0
 ◆5 接線は直線
 ◆6 x軸上はy=0
 ◆7 垂直ならmm'=−1
 ◆8 三角形なら頂点の座標を
 ◆9 曲線なら積分
 ◆10 正の数で割っても不等号はそのまま
 ◆11 関数の増減といえば増減表

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 ■ 解説


 ◆1 導関数は傾きを表す

2015年数学2B第2問は、微分積分が主なポイントになっています。
まずは、微分に関する基本的な用語と方法について確認しておきましょう!
「そんなの知ってるよ!」という人は、◆1,2は飛ばしてもらってもOKです。

まず、微分してできた関数のことを導関数といいます。
微分は「指数を1下げて、もとの指数を係数に掛ける」というイメージで計算
できます。また、微分した関数には、’(ダッシュ)をつけます。

★ y=x^nならば、y'=nx^(n-1)

この微分してできた関数y'が導関数ですね。

また、★定数を微分すると0になります。

そして、この導関数は、接線の傾きを表します。
高校数学でよく出てくる2次関数や3次関数などは、曲線です。
曲線は接線を引いてみると、場所によってその傾きが異なります。
この傾きの変化を表した式が「導関数」です。

つまり、ある特定の場所の接線の傾きを求めたかったら、導関数にその点の
x座標を代入すればよいのです。
そして、そのy'の値を「微分係数」といいます。

さらに、導関数は接線の傾きを表すので、接線について考えるときはまず微分!
とイメージしておくとよいです。


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 ◆2 極値では導関数の値(=微分係数)が0

次に極値について確認しておきましょう。

曲線のグラフを描いてみると、線が山のようになったり谷のようになったりする
部分ができることがあります。

この山や谷の部分のyの値を「極値」と呼びます。
関数は、極値のところを境に増加から減少に、または、減少から増加に転じます。
つまり、極値を境に接線の傾きの符号が変わるのです。

ということは、★「極値のときの導関数の値(=微分係数)は0」になる。
と言えます。

そして、この極値が、その周辺より大きいとき(山)が「極大値」で、周辺より
小さい(谷)が「極小値」です。

数学2の微分積分のメインとなる3次関数では、この極大極小がとても重要です。


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 ◆3 平均変化率=変化の割合

さて、今回の問題では、最初に「平均変化率」が登場しています。
これは結局のところ中学の「変化の割合」と同じです。

★「変化の割合」=(yの増加量)/(xの増加量)

ですね。
微分の単元では「変化の割合」を「平均変化率」と呼ぶ。と考えれば大丈夫です。

「f(x)=(1/2)x^2」で、「xがaからa+hまで変化するときのf(x)の
平均変化率」を聞いています。

平均変化率と変化の割合は同じなのだから、f(x)=yとして、その通りに
やってみましょう!

xは、aからa+hまで変化するので、xの増加量は(a+h−a)

yは、それぞれのx座標を代入して、
yの増加量は{(1/2)(a+h)^2−(1/2)a^2}

ということで、

(平均変化率)={(1/2)(a+h)^2−(1/2)a^2}/(a+h−a)
      =(1/2)(a^2+2ah+h^2−a^2)/h
      =(1/2)(2ah+h^2)/h
      =(1/2)(2a+h)
      =a+(1/2)h

よって、[ア]=a,[イ]=2


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(中略)

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今回取り上げた問題の解説は以上です。理解できましたか?
できた人もできなかった人も、ここでいったん、解説の目次に戻って、解答に
至るためにはどんなことを考えて、何を利用すれば良いのか見直してください。
各小見出しが手がかりとなって、進むべき道がよりはっきり見えるはずです。
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■ 今回の公式・定理・性質など

★ 微分の計算y=x^nならば、y'=nx^(n-1)
★ 定数を微分すると0
★ 積分の計算方法:次数を1上げて、新しい次数で割る
★ 定積分∫[a〜b]x^ndx=[{1/(n+1)}x^(n+1)][a〜b]
  ={1/(n+1)}b^(n+1)−{1/(n+1)}a^(n+1)
★ y−y1=m(x−x1)
★ 微分は接線の傾きを表す
★ 直線の垂直条件:mm'=−1
★ 積分はグラフとx軸との間の面積を表す

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■ 解答一覧

[ア]=a,[イ]=2,[ウ]=0,[エ]=a,[オ]=a,[カ]=2,[キ]=a,
[ク]=2,[ケコ]=−1,[サ]=a,[シ]=1,[ス]=2,[セ]=1,
[ソ]=8,[タ]=3,[チツ]=12,[テ]=3,[トナ]=24,[ニ]=3,
[ヌ]=1,[ネノ]=−1,[ハヒ]=12

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■ 編集後記

ということで、数学2B2015年第2問でした。
火曜日は1A、金曜日は2Bを取り上げます。

最初に極限が出てきたので、戸惑ってしまった人も多かったかも知れません。
しかし、誘導も丁寧で、全体的には簡単な問題が多かったと言えます。
とりあえず、「微分係数」「平均変化率」などの用語は、しっかり理解して
おいた方が良さそうです。

解説の間違い・不足や、何かリクエストなどありましたら、何でもいいので、
お気軽にご連絡ください。

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