もはやおなじみとなった感のある「データの分析」の単元です。
■ 問題
第3問
[ 1 ] ある高校3年生1クラスの生徒40人について、ハンドボール投げの飛距離の
データを取った。次の図1は、このクラスで最初に取ったデータのヒストグラム
である。
http://www.a-ema.com/img/center2015math3a.png
(1) 次の[ア]に当てはまるものを、下の{0}〜{8}のうちから一つ選べ。
この40人のデータの第3四分位数が含まれる階級は、[ア]である。
{0} 5m以上10m未満 {1} 10m以上15m未満
{2} 15m以上20m未満 {3} 20m以上25m未満
{4} 25m以上30m未満 {5} 30m以上35m未満
{6} 35m以上40m未満 {7} 40m以上45m未満
{8} 45m以上50m未満
(2) 次の[イ]〜[オ]に当てはまるものを、下の{0}〜{5}のうちから一つずつ選べ。
ただし、[イ]〜[オ]の解答の順序は問わない。
このデータを箱ひげ図にまとめたとき、図1のヒストグラムと矛盾するものは、
[イ]、[ウ]、[エ]、[オ]である。
http://www.a-ema.com/img/center2015math3b.png
(3) 次の文章中の[カ]、[キ]に入れるものとして最も適当なものを、下の{0}〜{3}
のうちから一つずつ選べ。ただし、[カ]、[キ]の解答の順序は問わない。
後日、このクラスでハンドボール投げの記録を取り直した。次に示したA〜D
は、最初に取った記録から今回の記録への変化の分析結果を記述したものである。
a〜dの各々が今回取り直したデータの箱ひげ図となる場合に、{0}〜{3}の
組合わせのうち分析結果と箱ひげ図が矛盾するものは、[カ]、[キ]である。
{0} A−a {1} B−b {2} C−c {3} D−d
A:どの生徒の記録も下がった。
B:どの生徒の記録も伸びた。
C:最初に取ったデータで上位1/3に入るすべての生徒の記録が伸びた。
D:最初に取ったデータで上位1/3に入るすべての生徒の記録は伸び、下位1/3に
入るすべての生徒の記録は下がった。
http://www.a-ema.com/img/center2015math3c.png
[ 2 ] ある高校2年生40人のクラスで一人2回ずつハンドボール投げの飛距離の
データを取ることにした。次の図2は、1回目のデータを横軸に、2回目のデータ
を縦軸にとった散布図である。なお、一人の生徒が欠席したため、39人のデータと
なっている。
http://www.a-ema.com/img/center2015math3d.png
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
| | 平均値 | 中央値 | 分散 | 標準偏差 |
| 1回目のデータ | 24.70 | 24.30 | 67.40 | 8.21 |
| 2回目のデータ | 26.90 | 26.40 | 48.72 | 6.98 |
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
| 1回目のデータと2回目のデータの共分散 | 54.30 |
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
次の[ク]に当てはまるものを、下の{0}〜{9}のうちから一つ選べ。
1回目のデータと2回目のデータの相関係数に最も近い値は、[ク]である。
{0} 0.67 {1} 0.71 {2} 0.75 {3} 0.79 {4} 0.83
{5} 0.87 {6} 0.91 {7} 0.95 {8} 0.99 {9} 1.03
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
=========================== お知らせ1 ===============================
AE個別学習室(えまじゅく)/プロ家庭教師の江間は、今のところ書籍を6冊
出しています。
6冊とも実際に授業で使用して、好評を得ています。
「やりなおしの中学英語を完成させる本」(総合科学出版)
「プロ家庭教師/翻訳者が教える『秘密の』中学英文法練習帳」
「プロ家庭教師・翻訳者が教える『最重要ポイントだけ』高校英文法問題集」
(前編・後編)
「10秒でわかる!高校数学1A『2次関数』の考え方」
「10秒でわかる!高校数学1A『三角比』の考え方」
下の5冊は電子書籍です。
全てアマゾンにて販売中です。
紙の書籍は全国書店やその他のオンラインショップでも販売中です。
アマゾンで「江間淳」で検索してくださいね!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 解説目次
◆1 四分位数は四等分
◆2 第3四分位数は上半分の半分
(以下略)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
=========================== お知らせ2 ===============================
AE個別学習室(えまじゅく)では、生徒募集をしています。
・「やりなおしの中学英語を完成させる本」の著者、江間淳(代表)
・毎年江戸川取手中学にも合格者を出している、中学受験に強いK先生
・TOEICでも高得点を取得している北海道大学出身のT先生
・江間淳の元教え子で、Jリーグチームのスタッフの経験もあるM先生
などが授業を担当します。
詳しくは http://www.a-ema.com/j/ をご覧ください。
------------------------------------------------------------------------
■ 解説
◆1 四分位数は四等分
2015年第3問は、データの分析が独立した大問となって出題されました。
データの分析は、用語と計算方法を覚えてさえいれば、特に難しいことは
ありません。
まずはこの問題では「第3四分位数」を聞いています。
中央値によりデータを上下2つに分けます。
さらにその2つに分けたデータのそれぞれの中央値により、データを分けます。
こうすると、データを4つに分けることができます。
このように分けたときのそれぞれの「中央値」を「四分位数」と呼びます。
つまり、四分位数とは「データを4等分する値」ということができます。
そして、これらを小さい方から順に「第1四分位数」「第2四分位数=中央値」
「第3四分位数」と呼びます。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
◆2 第3四分位数は上半分の半分
では、実際に求めてみましょう。
第3四分位数は、データを四等分したときの、一番上と二番目の間に位置する
数です。
今回の問題では、データは40個あるので、下から数えて30番目と31番目の間
つまり、上から数えて10番目と11番目のところが四等分の境目になります。
ここでヒストグラムを確認してみましょう。
最大は45-50の階級で、度数は1です。
40-45には1人、35-40には3人、30-35には4人。ここまでで9人です。
25-30には9人いるので、上から10番目も11番目も、25-30の階級に含まれ
ます。
つまり、第3四分位数は、25-30の階級に含まれる。というわけです。
よって、[ア]={4}
(以下略)
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
解説の続き・解答や公式一覧などは・・・
【高校数学】読むだけでわかる!センター数学の考え方
http://www.mag2.com/m/0001641004.html
数学1A2B本試験の全問題を詳細に解説。\540/月。初月無料。火・金配信。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行者 江間淳(EMA Atsushi)
mm@a-ema.com http://www.a-ema.com/k/ https://twitter.com/A_EMA_RYU
------------------------------------------------------------------------