高校物理の波動の単元の重要ポイントの一つに「ヤングの実験」があります。
スリットを通った光が干渉し合って縞模様を作る実験です。
前回の記事→S1Pの距離
S2Pの距離
次に、スリットS1とS2からスクリーンまでの経路差を式で表します。
それぞれの長さは、S1P=√{l^2+(x−d)^2},S2P=√{l^2+(x+d)^2}と表したので、これらを引くだけですが、結構大変な式になるので、「近似式√(1+h)=1+h/2」を使います。
まずはそのままS2P−S1Pを計算して、
S2P−S1P
=√{l^2+(x+d)^2}−√{l^2+(x−d)^2}
早速ここで何をすべきか行き先不明になりそうですね?(笑)
先ほど言及した「近似式√(1+h)=1+h/2」が使える形を目指します。
つまり、ルートの中身が「1足す何か」の形になるようにします。
それにはl^2でくくって、
=√l^2√{1+(x+d)^2/l^2}−√l^2√{1+(x−d)^2/l^2}
=l・√[1+{(x+d)/l}^2]−l・√[1+{(x−d)/l}^2]
こうすると、√の部分が近似式と同じ形になりました。
「近似式√(1+h)=1+h/2」で置き換えて、
=l[1+(1/2){(x+d)/l}^2]−l[1+(1/2){(x−d)/l}^2]
=l+(1/2)(x+d)^2/l−{l+(1/2)(x−d)^2/l}
=l+(1/2)(x^2+2xd+d^2)/l−l−(1/2)(x^2−2xd+d^2)/l
=(1/2)・2xd/l+(1/2)・2xd/l
=2xd/l
よく、物理の公式では、経路差はdx/Lと書かれていると思います。
ここでは、S1とS2の距離を2dとおいているため、このような式になりました。
また、三平方の定理を使わず、sinθとtanθを用いて経路差を求めることもできます。
波動まとめ
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