2019年06月11日

高校数学「剰余の定理」「2次式で割ったときの余り」

高校数学「剰余の定理」「2次式で割ったときの余り」

整式P(x)を、x−2で割ったときの余りが−1,x+3で割ったときの余りが9であるとき、P(x)を(x−2)(x+3)で割ったときの余りを求めよ。


このように、整式とあまりが与えられているなら、「剰余の定理」が使えそうだな〜と考えます。

剰余の定理とは「整式P(x)をx−aで割ったときの余りはP(a)である」という定理です。整式のxに値を代入すると、割ったときの余りが出てくる。というイメージです。

今回の問題では

「x−2で割ったときの余りが−1」なので、P(2)=−1

「x+3で割ったときの余りが9」なので、P(−3)=9

ということができます。

このような条件で、(x−2)(x+3)で割ったときの余りを求めよう。という問いですね。

(x−2)(x+3)は2次式なので、余りは1次式になります。
1次式の一般形はax+bなので、「P(x)を(x−2)(x+3)で割ると、余りはax+bになる」ということができます。

この問題では商はわからないので、Q(x)とおくと、等式を作ることができますね。
割られる数がP(x),割る数が(x−2)(x+3),商がQ(x),余りがax+bなので、

P(x)=(x−2)(x+3)Q(x)+ax+b

この式に、P(2)=−1,P(−3)=9を当てはめれば連立方程式ができて、余りも出るというわけですね!

P(2)=(2−2)(2+3)Q(2)+2a+b
  =0・5・Q(2)+2a+b
  =2a+b=−1 ・・・@

P(−3)=(−3−2)(3−3)Q(−3)−3a+b
   =−5・0・Q(−3)−3a+b
   =−3a+b=9 ・・・A

この@,Aを連立して解くと、

(計算は省略しますが)a=−2,b=3が得られます。

余りはax+bなので代入して、

求める余りは−2x+3である。


となりますね!

ちなみに、(x−2)(x+3)Q(x)の部分は、x=2やx=−3を代入するとゼロになるので、そこら辺の参考書ではいきなり消えてしまっているかも知れません。
魔法のように「このときは消えちゃいます」じゃなくて、代入して計算したらゼロになるから「消える」ことを理解しておいたほうがよいですよ!


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ラベル:数学
posted by えま at 08:52| Comment(0) | 高校数学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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