2019年06月20日

高校物理「力学」「運動方程式」「滑車でつながれた物体」「斜面」「摩擦力」

高校物理「力学」「運動方程式」「滑車でつながれた物体」「斜面」「摩擦力」

側面が三角形の三角柱の台の上に物体を置き、物体を滑らせる実験をする。側面の三角形は30°,60°,90°の直角三角形で、60°の角が上になるように水平面上に置き、60°の角の先端に滑車をつけた。この台の斜面上に質量8.0kgの物体Aをおき、軽いひもをつけて滑車にかけ、質量6.0kgの物体Bをつけて静かにはなした。重力加速度を9.8m/s^2とする。

(1) A,Bの加速度の大きさと、ひもの張力の大きさを求めよ。

(2) 次に、斜面に摩擦があり、Aとの間の静止摩擦係数を0.50,動摩擦係数を0.40とする。Bを静かにはなしたとき、A,Bは動き出すか、静止したままか答えよ。

(3) (2)の状態のあと、ひもがたるまないようにBの下向きの初速度を与え、物体Aを斜面に沿って上向きに滑らせた。滑っている間のA,Bの加速度の大きさと、ひもの張力の大きさを求めよ。

物体A,Bにかかる重力とその分力に関しては、引き続き(1)と同じです。
すなわち、

物体A:
斜面に対して垂直な方向の重力の分力=78.4×cos30°=39.2×√3N
斜面に対して平行な方向の重力の分力=78.4×sin30°=39.2N

物体B:
重力=58.8N

今度は物体Aを滑らせているので、摩擦力には動摩擦係数0.40を使って、

動摩擦力=0.40×39.2√3=15.68√3Nです。

動摩擦力は進行方向と反対にはたらくので、この場合のひもの張力をT、物体Aの加速度をaとして物体Aが受ける斜面に平行な力について運動方程式を立てると、

T−15.68√3−39.2=8.0a  ・・・@

物体Bについても同様に運動方程式を立てると、

58.8−T=6.0a  ・・・A

これらを連立して解くと、@+Aより、

−15.68√3−39.2+58.8=8.0a+6.0a
−15.68√3+19.6=14a

a=(−15.68√3+19.6)/14
 =−1.12√3+1.5
 ≒−1.9376+1.5
 ≒−0.4376

a=0.4376をAに代入すると、

58.8−T=6.0×0.4376
58.8−T=2.616
T=58.8+2.616=61.416

よって、物体A,Bの加速度は0.44m/s^2,ひもの張力は61N


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 20年以上の実績。全学年、英・数・理をはじめ全教科対応
  最高級の指導を提供します!メール添削も好評です!

プロ家庭教師の江間です。    AE個別学習室(えまじゅく)
http://www.a-ema.com/k/     http://www.a-ema.com/j/
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
         無断転載等はご遠慮ください。(c)江間淳


posted by えま at 23:03| Comment(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

こんなヤツです
名前:江間淳
年齢:41
職業:プロ家庭教師、AE個別学習室(えまじゅく)代表、翻訳者
ウェブサイトURL:http://www.a-ema.com/
メールアドレス:j@a-ema.com
一言:アプリ、メルマガ、電子書籍提供中です。アマゾンやGooglePlayで「江間淳」で検索!
江間淳の書籍一覧 → http://amzn.to/2m9LTvN