2019年07月07日

解答★高校物理問題「力学」「物体の運動」「斜方投射」

解答★高校物理問題「力学」「物体の運動」「斜方投射」

水平な地面から、仰角30°で速さ40m/sで小球を打ち上げた。打ち上げた点を原点Oとし、水平方向をx軸,鉛直方向をy軸として次の各問に答えよ。

(1) 初速度のx成分,y成分を求めよ。

「仰角30°」なので、cos30°,sin30°を使います。
初速度のx成分は「初速×cos30°」,y成分は「初速×sin30°」です。

この問題では、初速は40m/sなので、

x成分=40×cos30°
   =40×√3/2
   =20√3[m/s]

y成分=40×sin30°
   =40×1/2
   =20[m/s]


(2) 打ち上げてから0.20s後の速度のx成分,y成分を求めよ。

小球が空中で受ける力は重力のみなので、x成分は変化なし。y成分は等加速度運動と同じ。と考えます。

x成分は初速と同じなので、(1)で求めた20√3[m/s]

y成分は初速は上向きに20[m/s]で、重力加速度は下向きに9.8[m/s^2]なのでマイナスにしてv=v0+atに代入します。

v=20−9.8×0.2
 =20−1.96
 =18.04

有効数字を2桁とすれば、18[m/s]


(3) 最高点に達するまでにかかる時間と、最高点の高さを求めよ。

最高点は運動の方向がわかる瞬間です。
最高点の直前までは上向きに運動していますが、最高点を過ぎると下向きの運動に変わります。
だから、「最高点=速度ゼロ」という条件で式を作ります。

v=v0+atに、v=0,v0=20,a=−9.8を代入して、

0=20−9.8t
9.8t=20
   t=20/9.8≒2.04…

有効数字を2桁とすれば、t=2.0[s]

「最高点の高さ」は、つまり、2.0s後の位置なので、x=v0t+(1/2)at^2に、x=h,v0=20,t=2,a=−9.8を代入して、

h=20×2−(1/2)・9.8・2^2
 =40−19.6
 =20.4[m]

または、v^2−v0^2=2axに代入してもOKです!


(4) 小球が最高点を通過したあと地面に落下したときの水平到達距離を求めよ。

理想的な放物運動では、小球の軌跡は、最高点を頂点とする放物線になります。
数学でもやっているように、放物線は左右対称なので、落下するまでの時間は、最高点に達する時間の2倍になります。

今(3)で、最高点の時間はt=20/9.8≒2.0とわかったので、落下する時間はこれの2倍です。

水平方向は一定の速度で運動するので加速度はゼロ。初速度は20√3,t=20/9.8の2倍。これらは距離の公式x=v0t+(1/2)at^2に代入すると、

x=20√3・40/9.8+0
 =34.6・20/4.9
 =692/4.9
 ≒141

有効数字を2桁とすれば、1.4×10^2[m]


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posted by えま at 23:23| Comment(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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