2019年10月27日

高校物理「インピーダンス」式の導き方

高校物理「交流」「RLC直列回路」「インピーダンス」

RLC直列回路において、I=I0sinωtの交流電流が流れるとき、R,L,Cに加わっている交流電流の電圧の瞬間値VR,VL,VCはそれぞれ、

VR=RI0sinωt,VL=ωLI0sin(ωt+π/2),VC=(1/ωC)I0sin(ωt−π/2)

と表すことができる。

このとき、V=VR+VL+VCであることを用いて、Vをひとつの項で表し、インピーダンスZを求めよ。



インピーダンスZはRLC回路全体において抵抗と同じはたらきです。VとRがわかれば、オームの法則が使えますね!


解答解説はこのページ下に掲載します。


センター過去問




V=VR+VL+VCと書いてあるので、そのとおりに計算してみます。

V=RI0sinωt+ωLI0sin(ωt+π/2)+(1/ωC)I0sin(ωt−π/2)

まずは三角関数の公式sin(θ±π/2)=±cosθを使って、

 =RI0sinωt+ωLI0cosωt−(1/ωC)I0cosωt

全ての項にI0が含まれているので、I0でくくっておきます。

 ={Rsinωt+ωLcosωt−(1/ωC)cosωt}I0

かっこの中身をcosωtでくくって、

 ={Rsinωt+(ωL−1/ωC)cosωt}I0

サインとコサインの1次式の和になったので、「三角関数の合成」をやることができます。

 =√{R^2+(ωL−1/ωC)^2}・I0sin(ωt+α)[V]

これでVを一つの項にまとめることができました。
V=RIの形になったので、ルートの部分をインピーダンスZとして、

Z=√{R^2+(ωL−1/ωC)^2}[Ω]


関連事項
インピーダンスの計算
電気・磁気まとめ


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posted by えま at 11:31| Comment(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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