高校物理「力学」「運動量の保存」「反発係数」
なめらかな水平面上において、質量4.0kgの小球Aと質量2.0kgの小球Bの衝突について考える。
小球Aは5.0m/sで、小球Bは1.0m/sで、どちらも右向きに運動していて、ある時刻に衝突し、衝突前後は同一直線上を運動するものとし、反発係数を0.50とするとき次の問いに答えよ。
(1) 衝突前の小球A,小球Bの運動量はそれぞれいくらか。
(2) 衝突後の小球A,小球Bの速さはそれぞれいくらか。
運動量の保存と、反発係数からそれぞれ式を作ることができます。
「反発係数=−(衝突後の相対速度/衝突前の相対速度)」です。
解答解説はこのページ下に掲載します。
センター過去問
この問題では「なめらかな水平面上」という記述があるので、摩擦はないと考えます。
すると、小球A,Bに働く力は、互いの衝突による力のみとなります。つまり、内力のみが働く設定です。
こういう場合は、「運動量の保存」が成り立ちます。
すなわち、「衝突前の運動量の和=衝突後の運動量の和」です。
衝突後の速度はどちらもわかっていないので、それぞれvA,vBとすると、
4.0×5.0+2.0×1.0=4.0×vA+2.0×vB
20+2=4vA+2vB
4vA+2vB=22
さらに、両辺を2で割って、2vA+vB=11としておくと計算しやすいです。
現時点では未知の値が2つ(vAとvB)あるので、もう一つ式が必要です。
そこで反発係数を使います。
「反発係数=−(衝突後の相対速度/衝突前の相対速度)」なので、この通りに式を作れば、
0.50=−(vB−vA)/(1.0−5.0)
0.50=(vB−vA)/4
vB−vA=2
これでvAとvBについての式が2つできたので、連立して解けば衝突後の速さがわかりますね。
計算すると、vA=3.0[m/s],vB=5.0[m/s]が得られます。
次の問題→(3) 運動エネルギーの変化量
関連問題
2018年センター物理第1問より
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2019年11月02日
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