2019年12月10日

高校数学「数列」「漸化式」「等差と等比の複合」

高校数学「数列」「漸化式」「等差と等比の複合」

an+1=3an−2,a1=2で表される数列の一般項を求めよ。


この数列は要するに、次の項にいくたびに3を掛けてから2を引きます。






an+1=3an−2

次の項にいく度に「3倍して2を引く」ということは、等比数列の性質もあり、等差数列の性質もある。ということができます。

このように複合した性質を持つ場合は、そのままでは公式が適用できないので、まずは変形することを考えます。
この等差数列と等比数列の複合の場合は、

an+1−α=p(an−α)

の形にします。
こうすれば、an−α=bnとおいて、bnは等比数列になるので、一般項が表せる。というわけです。

まずはこのαとpを求めるために、an+1−α=p(an−α)を変形します。

an+1−α=p(an−α)
 an+1=p・an−pα+α

単に展開して移項しただけです。
これで与式と同じになりました。

an+1=3an−2と比較すると、

p=3,−pα+α=−2

P=3を−pα+α=−2に代入して、
−3α+α=−2
 −2α=−2
   α=1

よって、与式はan+1−1=3(an−1)と変形できます。

括弧の中身つまり、an−1=bnとおけば、さらに

bn+1=3bn

となります。
これは「次の項に行く度に3を掛ける」ので、公比が3の等比数列です。
初項はan−1=bnより、a1−1=b1だから、b1=2−1=1です。

よって、bnは初項が1,公比が3の等比数列なので、

bn=1・3^(n-1)
  =3^(n-1)

ここでもう一度an−1=bnを使います。

an−1=3^(n-1)
  an=3^(n-1)+1

これで完成です!


関連項目
漸化式の基本的な方法


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ラベル:数学
posted by えま at 14:41| Comment(0) | 高校数学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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