■ 問題
数列{an}の初項から第n項までの和Snと一般項anの関係式がan=2Sn+2n−3で表されるとき、次の問いに答えよ。
(1) a1を求めよ。
(2) an+1とanの関係式を求めよ。
このページでは、次の問題について解説します。
anを求めよ。
■ 選択肢
(1)でa1=1,(2)でan+1=−an−2がわかっているとき、ここからどうすればいいでしょうか?
@この漸化式は等差数列なので、等差数列の一般項の公式を使う
Aこの漸化式は等比数列なので、等比数列の一般項の公式を使う
Bこの漸化式は群数列なので、群数列の一般項の公式を使う
Cこの漸化式は等差数列と等比数列が複合しているので、an+1−α=p(an−α)の形にする
解答解説はこのページ下
解法の習得に役立つ問題集です。
■ 選択肢の解答
Cこの漸化式は等差数列と等比数列が複合しているので、an+1−α=p(an−α)の形にする
an+1=−an−2は、n項目からn+1項目にいくときに、−1をかけて2を引くので、一度に等比と等差両方の操作をします。これを解決するには、an+1−α=p(an−α)の形にするのがノーマルな解き方です。
■ 解答解説
このタイプの漸化式の問題を解くときは、いくつかの方法が可能ですが、個人的にはan+1−α=p(an−α)を与式と同じ形に変形することをおすすめしています。
an+1−α=p(an−α)
an+1=p・an−pα+α
この式と、an+1=−an−2を比較すると、
p=−1,−pα+α=−2
が得られます。これらを連立して解くと、
−(−1)α+α=−2
2α=−2
α=−1
よって、an+1−(−1)=−1{an−(−1)}すなわちan+1+1=−(an+1)が得られます。
ここでan+1=bnとおくと、an+1+1=bn+1なので、an+1+1=−(an+1)に左右それぞれ置き換えると、
bn+1=−bn
となります。
これは「次の項にいくたびに−1を掛ける」ことを意味するので、bnは公比が−1の等比数列です。
an+1=bnより、n=1のときa1+1=b1だから、b1=1+1=2です。
つまりbnは、初項2,公比−1の等比数列です。等比数列の一般項の公式に代入すると、
bn=2・(−1)^(n-1)
an+1=bnより、an=bn−1だから、
an=2・(−1)^(n-1)−1
となります。
前の問題→(2) an+1とanの関係式を求めよ。
最初に戻る→(1) a1を求めよ。
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ラベル:数学