2020年04月21日

高校数学「複素数平面」「極形式」「商の極形式」

高校数学「複素数平面」「極形式」「商の極形式」

■問題
z1=r1(cosθ1+isinθ1),z2=r2(cosθ2+isinθ2)とするとき、z1/z2を計算せよ。


「積の極形式」の場合と同様に、「商の極形式」として、意味不明のまま公式として暗記してしまう人も多いと思いますが、ちゃんと計算して導けるようにしておいた方が良いです。


数学3の勉強でも、みんなが使っているチャート式


個人的には、このシリーズもおすすめです。



■解説

「導く」と言っても、これはただ単に計算するだけです。やってみましょう!

z1/z2={r1(cosθ1+isinθ1)}/{r2(cosθ2+isinθ2)}
   =(r1/r2){(cosθ1+isinθ1)/(cosθ2+isinθ2)}

ここで、いわゆる「有理化」をするため、(cosθ2−isinθ2)/(cosθ2−isinθ2)を掛けると、

   =(r1/r2){(cosθ1+isinθ1)/(cosθ2+isinθ2)}{(cosθ2−isinθ2)/(cosθ2−isinθ2)}
   =(r1/r2)(cosθ1・cosθ2−cosθ1・isinθ2+isinθ1・cosθ2−isinθ1・isinθ2)/{(cosθ2)^2−i^2・(sinθ2)^2}
   =(r1/r2)(cosθ1・cosθ2−(i^2)sinθ1・sinθ2+isinθ1・cosθ2−icosθ1・sinθ2)/{(cosθ2)^2+(sinθ2)^2}
   =(r1/r2){cosθ1・cosθ2+sinθ1・sinθ2+i(sinθ1・cosθ2−cosθ1・sinθ2)}
   =(r1/r2){cos(θ1−θ2)+isin(θ1−θ2)}


ちなみに、三角関数の加法定理より、

cosθ1・cosθ2+sinθ1・sinθ2=cos(θ1−θ2)
sinθ1・cosθ2−cosθ1・sinθ2=sin(θ1−θ2)

ですね。


関連問題
「積の極形式」
「極形式」「z=√3+i」
サインの加法定理
コサインの加法定理


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ラベル:数学
posted by えま at 22:01| Comment(0) | 高校数学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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