■ 問題
「x^2+3x+2を定義に従って微分せよ。」
このときは何をすれば良いでしょうか?
■ 選択肢
@ 定義などに従っていられるか!公式で微分してしまえ!
A たしか、分母はhだったから、(x^2+3x+2)/hとか?
B 微分とは、限りなく近い2点間の平均変化率だから・・・なに?
C 微分とは、限りなく近い2点間の平均変化率だから、hが限りなく0に近いときの、xからx+hまでの変化の割合を求める
解答解説はこのページ下に
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■ 選択肢の解答・解説
C 微分とは、限りなく近い2点間の平均変化率だから、hが限りなく0に 近いときの、xからx+hまでの変化の割合を求める
曲線上の2点を通る直線の変化の割合を考えて、それを「平均変化率」と呼びます。この2点がある程度離れているときは、中学で習った「直線の傾き」の考えで全く問題ありません。
この2点が限りなく近くなったとき、分母がほぼゼロになってしまうので、中学で習った方法では値がわからなくなってしまいます。
そこで極限を用いて、その値(式)を求めるのが「微分」というわけです。
■ 計算式
「定義に従った微分」のときは、h→0でxからx+hの平均変化率を計算します。すなわち、(yの増加量)/(xの増加量)を求めます。
lim[h→0][{(x+h)^2+3(x+h)+2−(x^2+3x+2)}/(x+h−x)]
=lim[h→0]{(x^2+2hx+h^2+3x+3h+2−x^2−3x−2)/h}
=lim[h→0]{(2hx+h^2+3h)/h}
=lim[h→0](2x+h+3) ←hで約分した
=2x+3 ←hに0を代入した
ということで、当然ですが、公式に従った微分の場合と同じ式を求めることができました。
◆関連問題
公式に従った微分の場合
今回の問題は、この書籍のP17にも掲載されています。書籍には、間違いの選択肢に関するコメントを含むさらに詳しい解説や、関連問題も掲載しています。
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プロ家庭教師の江間です。 AE個別学習室(えまじゅく)
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ラベル:数学