2020年08月19日

高校物理「力学的エネルギー」「バネの弾性力」ばねの長さが自然長になったときのPの速さv1

高校物理「力学的エネルギー」「バネの弾性力」ばねの長さが自然長になったときのPの速さv1

◆問題

なめらかな水平面上に置かれたばね定数k[N/m]の軽いばねに、質量m[kg]の小球Pを押し当てて、ばねを自然長からa[m]だけ縮ませた。

(1) 小球Pを静かに放し、ばねの長さが自然長になったときのPの速さv1を求めよ。


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◆解説

ばねの弾性力についても、力学的エネルギーの保存が成り立ちます。つまり、

「小球のもつ運動エネルギーとばねの弾性力による位置エネルギーの和が一定である」

ということができます。

ばねの弾性力による位置エネルギーUは、「U=(1/2)kx^2」で表されます。
運動エネルギーの「K=(1/2)mv^2」と同じ形の式なので、覚えやすいと思います。

ばねを自然長からa[m]押し込んだ時点では、小球は止まっているのでv=0であり運動エネルギーは0[J]です。
このときの位置エネルギーはU=(1/2)ka^2ですね。

ばねが自然長になったときは、ばねの伸びは0[m]なので位置エネルギーはゼロになります。
つまり、「もともと持っていた位置エネルギーが全て運動エネルギーに変換された」と考えられます。
このときの速さがv1だから、

(1/2)ka^2=(1/2)mv1^2

あとはこれをvについて解いて、

ka^2=mv1^2
mv1^2=ka^2
 v1^2=ka^2/m
  v1=a√(k/m) [m/s]


この場合は「なめらかな平面」なので、摩擦力が働かないため、力学的エネルギーが保存するのでこのように単純に式を作ることができました。
さらに、摩擦力が働かないため、小球は等速直線運動をします。だから、ばねから小球が離れたあとは、小球の位置にかかわらず、速さはv=a√(k/m)のまま一定であることも意識しておくといいでしょう!


次の問題→(2) ばねの縮みが(1/2)a[m]のときの、小球Pの速さv2を求めよ。


◆関連問題
斜面を滑り上がる物体
人工衛星の力学的エネルギー


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posted by えま at 14:26| Comment(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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