2020年09月07日

高校物理「運動量」「分裂」北東→北と東

高校物理「運動量」「分裂」北東→北と東

◆問題

なめらかな水平面上を北東の向きに一定の速さで進む物体が、2つの物体A,Bに分裂した。物体A,Bの質量はそれぞれ3.0kg,2.0kg、物体Aは北向きにある速さで、物体Bは東向きに10m/sで進んだとする。分裂前の物体の質量と速さ、物体Aの速さをそれぞれ求めよ。


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◆解説

物体の分裂の場合も、衝突して跳ね返る場合一体となる場合と同じく、内力のみがはたらくと考えて運動量の保存の式を作ります。

この問題は最初は北東方向に進んでいて、分裂して北と東に分かれたので、方向にも注意して式を立てる必要があります。

つまり、

5.0kgの物体が持っていた運動量,物体Aの運動量,物体Bの運動量それぞれを求めて、ベクトルとして合成したり、最初の運動量を南北方向と東西方向に分解したりして比較することで解決することができます。もともとが北東方向で角度が45°とわかりやすいので、ここでは分解して考えてみます。


まずは最初の物体の質量は、

物体は分裂して3.0kgと2.0kgになったので、もともと5.0kgですね。


分裂前の速さをv0[m/s]とすると、最初の速さの南北方向の成分はv0sin45°,東西方向はv0cos45°ですね。

運動量は分裂の前後で南北方向、東西方向それぞれで保存するので、物体Aの速さをvA[m/s]とすると、

南北方向:5.0・v0sin45°=3.0・vA ・・・@
東西方向:5.0・v0cos45°=2.0・10 ・・・A

Aを計算すると、

5.0・(1/√2)v0=20
        v0=20√2/5.0=4√2[m/s]

v0=4√2を@に代入すると、

5.0・4√2・(1/√2)=3.0・vA

両辺をそれぞれ計算すると、

20=3vA
よって、vA=20/3

有効数字2桁とすると、分裂前の質量は5.0kg,速さは5.6m/s,物体Aの速さは6.7m/sですね。


◆関連問題
一直線上で分裂する場合


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posted by えま at 14:00| Comment(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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