高校物理「波動」「正弦波の式」y=Asin2π(t/T−x/λ)
「正弦波の式y=Asin2π(t/T−x/λ)」は、いろいろなパラメータが含まれていて、ちょっとややこしいですね。
暗記したと思っても、数日ぶりにやったら、どの文字がどこに入っていたかわからなくなってしまった!という経験した人も多いと思います。
などと言っている自分もそうでした(笑)「文字がいっぱい入っていて何が何だかあやふやになっちゃうんだよな〜」と思ったものです。
これを解決するには、式の導き方をマスターするのがおすすめです。
出発点となる単純な式を覚えておけば、たとえ完成形を忘れても、少しばかり式変形をすれば大丈夫だからです。
計算練習にもなるし、物理の考え方の練習にもなるので、意味不明なまま暗記してしまった人も、ぜひやってみてください!
まず最初に出発点となる情報です。
振幅A[m],周期T[s],波長λ[m]の波がx方向に速さv[m/s]で伝わっているとき、原点x=0における時刻t[s]の媒質の変位は、次の式で表されます。
y=Asin2π(t/T)
これは、y=Asin(2π/T)・tと書いても同じです。
原点の波が位置x[m]のところまで伝わるにはx/v[s]かかります。
つまり、位置x[m]における媒質の変位は、x/v[s]前の原点の状態と同じだから、
y=Asin(2π/T)(t−x/v)
と表すことができます。
さらに、v=fλ=λ/Tをvに代入すると、
y=Asin(2π/T){t−x/(λ/T)}
=Asin(2π/T)(t−Tx/λ)
1/Tを後ろの括弧の中に入れると、
y=Asin2π(t/T−x/λ)
このように、いわゆる「正弦波の式y=Asin2π(t/T−x/λ)」ができあがります。
どうでしょうか?
思ったほど難しくはないですよね?・・・やっぱり難しいかな〜
でも、このくらいの式変形は、大学入試レベルの物理の問題を解いているといくらでも出てくるので、できるようにしておくべきですよ!諦めずがんばりましょう!
慣れれば簡単!
◆関連問題
y=0.5・sin2π(t/2−x/6)、10Hz,20m/sのとき
波動まとめ
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2020年10月16日
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