2020年10月24日

高校数学「位置ベクトル」「内分」2・→PA+3・→PB+→PC=→0

高校数学「位置ベクトル」「内分」2・→PA+3・→PB+→PC=→0

■ 問題

△ABCと点Pに関して、次の式が成り立っているとき、点Pはどのような位置にあるか求めよ。
2・→PA+3・→PB+→PC=→0



解答解説はこのページ下


解法の習得に役立つ問題集です。



■ 解答解説

「どのような位置にあるか」と言われても、最初は何をしたらいいかわからないと思います。
そんなときは、「とりあえずできることをやる」ことで、何とかなる場合もあります。

今回は、→APをメインに考えて、問題で与えられたその他のベクトルを→APを使って表してみます。
一つのベクトルで表すことができれば、足したり引いたり、連立方程式として計算して消去したりすることができます。
また、全てのベクトルの始点を一致させると、ベクトルの計算法則が使えます。

ベクトルの計算法則より、

→PA=−→AP,→PB=→AB−→AP,→PC=→AC−→AP

ですね。
これらを与式に代入してみると、

2・→PA+3・→PB+→PC=→0
−2・→AP+3(→AB−→AP)+(→AC−→AP)=→0

展開してまとめると、

3・→AB+→AC−6・→AP=→0

移項して、

6・→AP=3・→AB+→AC
  →AP=(3・→AB+→AC)/6

内分と似た形の式ができました。
これを内分の公式と同じ形にすれば、点Pがどんな位置なのかわかりそうですね!

分子は3・→AB+→ACなので、内分の公式のm,nは1,3と考えられます。
(n・→a+m・→b)/(m+n)の形にするためには、分母は4にならないといけないので、分母の6を4にするために、(1/6)=(2/3)・(1/4)と書き換えると、

→AP=(2/3)(1/4)(3・→AB+→AC)
   =(2/3)(3・→AB+→AC)/4

つまり、→APは、(3・→AB+→AC)/4を2/3倍したベクトルです。

さらに、(3・→AB+→AC)/4は、△ABCの辺BCを1:3に内分する点ですね。

よって、「点Pは、点Aと△ABCの辺BCを1:3に内分する点を結んだ線分を1:2に内分する点である」ということがわかりました!


◆関連問題
2点A(→a),B(→b)を結ぶ線分ABを、1:2に内分t:1−tとおくとき


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ラベル:数学
posted by えま at 11:00| Comment(0) | 高校数学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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