★2倍角の公式(double-angle formula)
三角関数において、角度を2倍したときの値を表す公式を通常「2倍角の公式」という。
●サインの2倍角
2倍角の公式は、加法定理の公式の角度の部分を2αに変えただけです。
例えば、サインの加法定理sin(α+β)=sinαcosβ+cosαsinβの(α+β)を2αすなわち(α+α)に変えると、
sin(α+α)=sinαcosα+cosαsinα
よって、
sin2α=2sinαcosα
が得られます。
●コサインの2倍角
コサインについても同様にやってみると、
cos(α+β)=cosαcosβ−sinαsinβの(α+β)を2αに変えれば、
cos2α=cosαcosα−sinαsinα
=(cosα)^2−(sinα)^2
コサインの場合は、ここからさらに変形することができます。
三角関数の相互関係より(sinα)^2+(cosα)^2=1から、(sinα)^2=1−(cosα)^2とすれば、
cos2α=(cosα)^2−{1−(cosα)^2}
=2(cosα)^2−1
(cosα)^2=1−(sinα)^2で置き換えれば、
cos2α={1−(sinα)^2}−(sinα)^2
=1−2(sinα)^2
このように、コサインの2倍角は3パターンの表し方が可能です。必要に応じて変形して使い分けることができるようにしておきましょう!
●タンジェントの2倍角
タンジェントについても同様に2倍角の公式を導くことができます。
タンジェントの加法定理tan(α+β)=(tanα+tanβ)/(1−tanαtanβ)の(α+β)を2αに置き換えると、
tan2α=(tanα+tanα)/(1−tanαtanα)
=2tanα/{1−(tanα)^2}
このようにして2倍角の公式は加法定理から全て導くことができます。
◆ 関連項目
加法定理、相互関係、半角の公式
↓三角方程式などの三角関数の問題の解き方がマスターできるテキストです↓
10秒でわかる高校数学2B「三角関数」の考え方
「久しぶりの三角関数、分かりやすく直感で問題の解く方向が分かり楽しかった」などのコメントいただいています。ありがとうございます!
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ラベル:数学