2021年04月06日

高校数学「数列」等差と等比の複合an=n・2^(n-1)

高校数学「数列」等差と等比の複合an=n・2^(n-1)

先日発売した数列の書籍から1問ご紹介します。


■ 問題

  「 一般項がan=n・2^(n-1)で表される数列の初項から第n項までの和Snを求めよ。」


このときは最初にどうすれば良いでしょうか?
あまり悩まず、パッと選択肢を選んで、次のページへ!


■ 選択肢

 @ 等差数列と等比数列の積だから、等差数列の和の式と
  等比数列の和の式を掛ける

 A 一般項がわかっているからΣで書いて、当てはまる公式を探す

 B 初項からいくつかの項を並べて書いてみる

 C こんな問題見たことないので、パス!


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■ 選択肢の解答

 B 初項からいくつかの項を並べて書いてみる

 n・2^(n-1)を分解してみると、nは等差数列、2^(n-1)は等比数列です。このような、等差数列等比数列の積の形の数列はΣの公式を適用できません。そんなときは、初心に戻って、まずは具体的に項を並べて書いてみると良いです。

1・1+2・2+3・2^2+4・2^3+……+(n−1)・2^(n-2)+n・2^(n-1)

具体的に書いてみると、当然この通りになりますね。まずはこのテの問題の場合は、このように書いてみることから始める。と覚えておくと良いです。


■ 解答解説

 まず、それぞれの項を書いたら、次は「等比数列の公比を掛けて、1個ずらして引く」と考えます。

   Sn=1・1+2・2+3・2^2+……+(n−1)・2^(n-2)+n・2^(n-1)
−)2Sn=    1・2+2・2^2+3・2^3+……+(n−1)・2^(n-1)+n・2^n
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  −Sn= 1 + 2 + 2^2 + 2^3+……+2^(n-2)+2^(n-1)−n・2^n

こうすると、右辺の−n・2^n以外の部分が等比数列となるので、普通の公式を使うことができますね!等比数列の部分は初項1,公比2なので、

−Sn=1・(2^n−1)/(2−1)−n・2^n
   =2^n−1−n・2^n

Sn=n・2^n−2^n+1 ←両辺の符号を変えて順番を変えた
 =2^n・(n−1)+1       ←2^nでくくった



この問題は次の書籍のP.41に掲載されています。書籍では、間違いの選択肢のコメントや計算式、類題とその解答解説も掲載しています。



◆関連項目
等差数列
等比数列
数列まとめ


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ラベル:数学
posted by えま at 10:00| Comment(0) | 高校数学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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