2021年05月04日

高校数学「数列」「数学的帰納法」1+4+7+……+(3n−2)

高校数学「数列」「数学的帰納法」

先日発売した数列の書籍から1問ご紹介します。


■ 問題

「数学的帰納法を用いて、次の等式を証明せよ。ただし、nは自然数とする。
1+4+7+……+(3n−2)=(1/2)n(3n−1)」



このときはまずn=1の場合に等式が成り立つことを確認し、次に、
n=kで成り立つと仮定すると、n=k+1でも成り立つことを示します。
n=k+1でも成り立つことを示すには、まず何をすればいいでしょうか?
あまり悩まず、パッと選択肢を選んで、次のページへ!


■ 選択肢

 @ 両辺に(k+1)を足す

 A 両辺に第(k+1)項を足す

 B 「1個ずらして引く」をやる

 C an=a1+Σ[k=1〜n-1]bkをやる


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■ 選択肢の解答

 A 両辺に第(k+1)項を足す

 数学的帰納法を用いて式の証明をするときは、

[1]n=1のとき成り立つ。
[2]n=kのとき成り立つと仮定するとn=k+1のときも成り立つ。

これら2つのことを言っていきます。これら2つの事が言えば、「n=1が成り立つならばn=2も成り立つ。n=2が成り立つならn=3も成り立つ。n=3が成り立つならn=4も…」のように、次々と次の項が成り立つことが言えるので、全ての自然数について証明したことになります。

 そのための代表的な方法が、第(k+1)項を両辺に足す。です。

・左辺には初項から第k項までが書かれているので、第(k+1)項を足せば、初項から第(k+1)項までの和になります。
・右辺は第k項までの和なので、第(k+1)項の値を加えて変形した結果、第(k+1) 項までの和の式が得られるはずです。

これらが言えれば、「n=kのとき成り立つと仮定すると、n=k+1のときも成り立つ」ということができます。


■ 解答解説

[1] n=1のとき

(左辺)=1,(右辺)=(1/2)1・(3−1)=1

よって成り立つ。


[2] n=kのとき成り立つと仮定すると、

1+4+7+……+(3k−2)=(1/2)k(3k−1)

この式の両辺にに第(k+1)項すなわち、(3k+1)を加えると、

1+4+7+……+(3k−2)+(3k+1)=(1/2)k(3k−1)+(3k+1)

この式の右辺を計算すると、

(右辺)=(3/2)k^2−(1/2)k+3k+1

   =(3/2)k^2+(5/2)k+1

   =(1/2)(3k^2+5k+2) ←(1/2)でくくった

   =(1/2)(3k+2)(k+1) ←因数分解した

これはn=k+1の場合の右辺なので、与式はn=k+1のときも成り立つ。
よって、与式は全ての自然数について成り立つ。


この問題は次の書籍のP.69に掲載されています。書籍では、間違いの選択肢のコメントや計算式、類題とその解答解説も掲載しています。



◆関連項目
数列まとめ


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ラベル:数学
posted by えま at 23:00| Comment(0) | 高校数学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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