2021年05月11日

高校物理「気体の状態変化」「定積変化」外部から与えた熱量

高校物理「気体の状態変化」「定積変化」外部から与えた熱量

容積1.12×10^-2[m^3]の密閉容器に、0℃、1.0×10^5Paの単原子分子からなる理想気体が入っている。気体の体積を一定に保ち、温度を20℃にするには、外部からどれだけの熱量を与えればよいか求めよ。ただし、気体定数を8.3J/(mol・K)とする。


体積が一定なので、気体は外部に仕事をしたりされたりしません。


解き方の習得におすすめの問題集です。




定積変化では、気体は仕事をしたりされたりしないので、熱力学の第1法則「ΔU=Q+W」において、W=0です。
つまり、「ΔU=Q」です。

求める熱量は、気体の内部エネルギーの変化量と等しい。ということがわかりますね。

熱量をQ,気体の物質量をn,比熱をC,温度変化をΔTとすると、

Q=nCΔT

の関係式が成り立ちます。
この問題では、単原子分子の理想気体なので、C=Cv=(3/2)Rです。
つまり、

Q=n・(3/2)R・ΔT

です。
R=8.3,ΔT=20は問題文に書いてあるのでそのまま利用します。
nは直接は書いてないので求めましょう!

気体についての条件を確認すると、0℃,1.0×10^5Paは、要するに標準状態ですね。ということは、1.0mol=22.4Lです。
与えられた気体の体積を用いて、物質量を求めてみましょう!

1.12×10^(-2)[m^3]=1.12×10^(-2)×10^3[L]=11.2L

だからこの気体の物質量は、n=11.2/22.4=0.50[mol]

これらをQ=n・(3/2)R・ΔTに代入すれば、この気体が外部から得た熱量を求めることができますね!

Q=0.5×(3/2)×8.3×20
 =15×8.3
 =124.5

有効数字を2桁とすると、Q=1.2×10^2[J]


◆関連問題
断熱変化内部エネルギー状態方程式


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posted by えま at 07:00| Comment(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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