2021年06月19日

高校物理「単振動」「単振り子」周期の式

高校物理「単振動」「単振り子」周期の式

◆問題

長さl[m]の糸の一端に質量m[kg]の小球を取り付け他端を天井に固定してつるし、単振り子とした。
はじめは最下点Oで静止していた小球を、時刻t=0[s]に、水平方向の初速度v0[m/s]を与え、小球を運動させた。
重力加速度をg[m/s^2]として次の問いに答えよ。

(1) v0が充分に小さい場合、小球は単振動をする。この単振動の周期をl,gを用いて表せ。


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◆解説

単振動の周期なので、公式を覚えている人は、

T=2π√(l/g)

で大丈夫です。

大丈夫ですが、この解説では、この式を導くことをやってみたいと思います。


まず、T=2π/ωなので、ωを求めることを目指します。

単振動に関して、ωを含む式を思い出すと・・・

x=asinωt,v=Aωcosωt,F=−mω

などがありますね。
これらのうちのどれかの式を使って、ωを表すことができれば、Tも表すことができそうです。

単振り子の復元力は重力の接線方向の成分になるので、F=−mωxとイコールで結ぶことができると考えられます。

まず、小球にはmgの重力がはたらきます。
振り子が一定の角度で振れているときの鉛直下向きとの角度をθとすると、重力の振動方向の成分はmgsinθとなります。

このmgsinθが、振り子を振動させる復元力となります。だから、

−mωx=−mgsinθ
  ωx=gsinθ

という式が得られます。
直角三角形の辺の比から、sinθ=x/lなので、

ωx=g・(x/l)
 ω=g/l

よって、ω=√(g/l)です。

T=2π/ωなので、T=2π√(l/g)

これで単振動の周期の式を導くことができました。


次の問題→最下点に戻る時間


◆関連問題
鉛直ばね振り子


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posted by えま at 12:00| Comment(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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