2021年08月26日

高校物理「波動」「回折格子」λをd,l,xで表す

高校物理「波動」「回折格子」λをd,l,xで表す

◆問題

格子定数がdの回折格子に、単色光を垂直に入射させ、距離l離れたスクリーンに見られる明線を観察した。最も明るい明線とその隣の明線との間隔をx,最も明るい明線とその隣の明線のなす角をθとして、入射光の波長λを、d,l,xで表せ。ただし、θは充分に小さいものとする。


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◆解説

平面ガラスに平行で等間隔のすじを多数つけたものを「回折格子」といいます。

すじの部分は乱反射して光を通さず、すじとすじの間を光が通過して、回折して互いに干渉するため、スクリーン等に明線が映ります。

このすじの間隔を格子定数といい、この問題では格子定数はdです。

明線は複数の光波が干渉し合って「強め合う条件」を満たすところです。

波が強め合う条件は、「経路差が半波長の偶数倍」つまり「経路差が波長の整数倍」です。

「最も明るい明線」と「その隣の明線」は、θだけ角度がずれているので、その分だけの経路差があることになります。
「経路差」が「波長の整数倍(つまりmλ)」ですね。


回折格子の隣り合うすじとすじの間を拡大して見てみると、斜辺がdの直角三角形ができます。
この直角三角形の一番短い辺が経路差になり、斜辺がd,角度がθなので、経路差はdsinθとなります。

強め合う条件だから、dsinθ=mλとなります。


この問題では、「波長λを、d,l,xを用いて表せ」と言っているので、sinθも何とかしなければなりません。

「θは充分に小さい」ので、sinθ=tanθと近似することができます。

回折格子とスクリーンの間にできる直角三角形を考えると、tanθ=x/lとなります。

tanθ=sinθだから、sinθ=x/lとすることができます。
これをdsinθ=mλに代入して、

d・(x/l)=mλ

そして、xは最も明るい明線とその隣の明線なので、m=1を代入して、

dx/l=λ

λ=dx/l


波動まとめ


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posted by えま at 17:00| Comment(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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