高校物理「電気」「コンデンサー」「耐電圧」A
耐電圧300Vで電気容量10μFのコンデンサーA、耐電圧200Vで電気容量20μFのコンデンサーB、耐電圧200Vで電気容量30μFのコンデンサーCがある。次の場合の全体の耐電圧を求めよ。
(1) すべて並列に接続したとき
(2) すべて直列に接続したとき
この記事では(2)を解説します。
共通テスト・センター過去問
まず耐電圧とは、コンデンサーが正常に機能する最大の電圧です。
例えばコンデンサーAは耐電圧300Vなので、300Vまでは電圧をかけることができます。
(2)
直列に接続すると、全てに同じ電流が流れます。
電流が流れると、コンデンサーの極板に電荷が蓄えられます。
電流は同じなので、コンデンサーに蓄えられる電荷も3つとも同じです。
そして電流が同じになるように電圧がかかります。
電圧が増えれば電流が増え、電荷も増えるので、蓄えられる電荷が最も少ないコンデンサーに合わせた条件を考えれば良いというわけです。
それぞれ最大の電荷を求めてみます。Q=CVより
コンデンサーAは、QA=10×10−6×300=3000×10−6C
コンデンサーBは、QB=20×10−6×200=4000×10−6C
コンデンサーCは、QC=30×10−6×200=6000×10−6C
Aに蓄えられる電荷が最も小さいですね。
つまり、直列につないで、最も多く電荷を蓄えた場合、3つのコンデンサーそれぞれに蓄えられる電荷は3000×10−6Cである。というわけです。
このときのそれぞれの電圧を求めます。
Aにはもちろん300Vの電圧がかかります。
Bには、3000=20×Vより、150Vの電圧がかかります。
Cには、3000=30×Vより、100Vの電圧がかかります。
直列だから、全体にかかる電圧はこれらの合計です。
300+150+100=550V
このときAは耐電圧ギリギリなので、これより電圧を上げればコンデンサーとしての機能を失います。
つまりこれが直列につないだときの耐電圧というわけです。
(1) すべて並列に接続したときに戻る
◆関連項目
電気・磁気まとめ
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2021年10月08日
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