2021年12月27日

高校物理「波動」屈折率nの媒質ではさまれたガラス板に入射する光A

高校物理「波動」屈折率nの媒質ではさまれたガラス板に入射する光A

◆問題

屈折率1.5の平面ガラス板の上下を屈折率n(n<1.5)の媒質ではさんだ物体を真空中に水平に固定する。この物体のガラス部分に入射角θで光が入射したときの屈折角はθ'として次の問いに答えよ。

(1) sinθ'を求めよ。

(2) 入射した光がガラスと媒質との境界面で全反射する条件をθ'を用いて求めよ。ただし、ガラス板は充分長いものとする。


参考図(ガラスの上下をある媒質ではさんだものをイメージしてください)

媒質 ―――――――――――
   ―――――――――――
ガラス↗↘  ↗↘
  ↗  ↘↗  ↘
   ―――――――――――  
媒質 ―――――――――――


この記事では(2)を解説します。


★★ お知らせ ★★

AE個別学習室(えまじゅく)水戸教室では、学校の授業の補習、定期テスト対策だけでなく、「大学入試共通テスト」の対策授業を行っています。
従来のセンター試験や試行テストの内容を踏まえて、理系文系全科目の指導が可能です。
マンツーマンの授業なので「ゼロからのスタートの人は中学の復習から」「基本ができている人は応用問題の解き方中心に」など、ひとりひとりの状況に合わせて授業を行います。
適切な時期に適切な対策をすれば、どんな目標でも達成可能です。志望校を諦める前に、まずは一度ご相談ください。


◆解説

まず「ガラスと媒質の境界面で全反射する」ということは、入射角≧臨界角ですね。
屈折角が90°になるときが臨界角で、入射角はそれ以上になれば全反射がおこる。というわけです。

ここで、ガラスに入射したあとガラスと媒質の境界面で反射するまでの光の通り道を斜辺とする直角三角形を考えると、ガラスと媒質との境界面での入射角は(90°−θ')となります。

ガラスの屈折率は1.5,媒質の屈折率はnだから、屈折の公式より

sin(90°−θ')/sin90°=n/1.5

つまり、sin(90°−θ')=n/1.5です。

これが臨界角の条件を表す式です。
サインの値は90°に近い方が大きくなり、入射角がこれ以上ならば全反射するので、求める条件は

sin(90°−θ)≧n/1.5

これで終わりでも間違いではありませんが、さらに三角比の公式sin(90°−θ)=cosθを使って、

cosθ'≧n/1.5

とするのが模範的です。


次の問題→θを用いた全反射の条件


◆関連項目
屈折全反射光学距離
波動まとめ


江間淳の書籍はこちら
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 20年以上の実績。全学年、英・数・理をはじめ全教科対応
  最高級の指導を提供します!メール添削も好評です!

プロ家庭教師の江間です。    AE個別学習室(えまじゅく)
http://www.a-ema.com/k/     http://www.a-ema.com/j/
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
posted by えま at 07:00| Comment(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

こんなヤツです
名前:江間淳
年齢:41
職業:プロ家庭教師、AE個別学習室(えまじゅく)代表、翻訳者
ウェブサイトURL:http://www.a-ema.com/
メールアドレス:j@a-ema.com
一言:アプリ、メルマガ、電子書籍提供中です。アマゾンやGooglePlayで「江間淳」で検索!
江間淳の書籍一覧 → http://amzn.to/2m9LTvN