高校化学「有機物」酸素を含む有機化合物の識別
■問題
それぞれの説明に当てはまる物質名を選択肢から選べ。
@水に溶けにくいが、水酸化ナトリウム水溶液中で加熱すると溶ける。
A水に溶けにくく、麻酔性と強い引火性がある。
Bアンモニア性硝酸銀水溶液を加えて温めると、銀を析出する。
C加熱すると容易に脱水し、酸無水物となる。
D水溶液は中性で、ナトリウムと反応して水素を発生する。
エタノール、アセトアルデヒド、マレイン酸、フマル酸、ジエチルエーテル、酢酸エチル
共通テスト・センター過去問
■解答
@酢酸エチル
水に溶けにくい。のは、選択肢の6つの物質の中ではジエチルエーテルと酢酸エチルです。
これらのうち、水酸化ナトリウム水溶液中で加熱すると溶けるのはエステルである酢酸エチルです。エステルのけん化ですね。
CH3COOC2H5+NaOH→CH3COONa+C2H5OH
Aジエチルエーテル
水に溶けにくい物質の残り1つはジエチルエーテルということで、@がわかれば問題の解答は簡単にわかります。
問いの文章にもあるように、ジエチルエーテルは麻酔性や強い引火性を持ちます。
Bアセトアルデヒド
つまり、銀鏡反応陽性であり、還元性がある。ということができます。
アルデヒドは還元性があります。
Cマレイン酸
「加熱によって容易に脱水」「酸無水物」という記述から、カルボキシ基2個が隣り合う位置にある構造をしていると推測します。
マレイン酸は−COOHが隣り合う位置にあるので、H2個とOが結びついてH2Oができて酸無水物ができます。
ちなみに、フマル酸は幾何異性体で分子式は同じですが、−COOHが離れた位置にあるので、無水物になりにくいですね。
Dエタノール
−OHをもつ物質はナトリウムと反応して水素を発生します。
水に溶けて中性を示すので、アルコール類と推定できます。
◆関連問題
銀鏡反応
脂肪族炭化水素
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2022年01月29日
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