2022年01月31日

高校物理「熱力学」立方体容器内の気体の力などB

高校物理「熱力学」立方体容器内の気体の力などB

◆問題

一辺の長さがLの立方体容器を安定した水平面上に置き、左下の頂点を原点Oとし、左右方向をx軸、前後方向をy軸、上下方向をz軸とする。この立方体容器に、質量mの気体分子がN個入っている。分子は、容器内の壁と弾性衝突するものとして、次の問いに答えよ。

(1) 1個の分子の速度のx成分をvxとする。立方体容器の壁のうち、yz平面に平行でx軸に垂直な壁が1個の分子から受ける力の大きさfを求めよ。

(2) 各分子の速度成分の2乗平均をvx2とするとき、N個の分子全体から(1)の壁が受ける力の大きさFを求めよ。

(3) 全分子の速度の2乗平均を2とするとき、(1)の壁が受ける圧力pを求めよ。


この記事では(3)を解説します。


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◆解説

分子の数は非常に多く、それぞれが様々な速度で運動しています。平均すると全体に偏りなく運動していると考えられます。
この問題では、その速度の2乗平均を2としてします。
x,y,z方向に偏りがないので、v2=vx2+vy2+vz2であり、速度平均についても同様の式が成り立ちます。
だから、vxの2乗平均はvの2乗平均の1/3です。

ならば、(2)で求めた、F=Nmvx2/Lのvx2には、2/3を代入することができます。

そして、圧力は単位面積あたりの力なので、壁の面積L×L=L2で割ります。
つまり、求める圧力pは、

p={(Nm2/3)/L}÷L2
 =Nm2/3L3


この問題の最初に戻る→壁が1個の分子から受ける力の大きさ


◆関連項目
熱力学まとめ


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posted by えま at 07:00| Comment(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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