高校物理「熱力学」立方体容器内の気体の力などB
◆問題
一辺の長さがLの立方体容器を安定した水平面上に置き、左下の頂点を原点Oとし、左右方向をx軸、前後方向をy軸、上下方向をz軸とする。この立方体容器に、質量mの気体分子がN個入っている。分子は、容器内の壁と弾性衝突するものとして、次の問いに答えよ。
(1) 1個の分子の速度のx成分をvxとする。立方体容器の壁のうち、yz平面に平行でx軸に垂直な壁が1個の分子から受ける力の大きさfを求めよ。
(2) 各分子の速度成分の2乗平均をvx2とするとき、N個の分子全体から(1)の壁が受ける力の大きさFを求めよ。
(3) 全分子の速度の2乗平均をv2とするとき、(1)の壁が受ける圧力pを求めよ。
この記事では(3)を解説します。
★★ お知らせ ★★
AE個別学習室(えまじゅく)水戸教室では、学校の授業の補習、定期テスト対策だけでなく、「大学入試共通テスト」の対策授業を行っています。
従来のセンター試験や試行テストの内容を踏まえて、理系文系全科目の指導が可能です。
マンツーマンの授業なので「ゼロからのスタートの人は中学の復習から」「基本ができている人は応用問題の解き方中心に」など、ひとりひとりの状況に合わせて授業を行います。
適切な時期に適切な対策をすれば、どんな目標でも達成可能です。志望校を諦める前に、まずは一度ご相談ください。
◆解説
分子の数は非常に多く、それぞれが様々な速度で運動しています。平均すると全体に偏りなく運動していると考えられます。
この問題では、その速度の2乗平均をv2としてします。
x,y,z方向に偏りがないので、v2=vx2+vy2+vz2であり、速度平均についても同様の式が成り立ちます。
だから、vxの2乗平均はvの2乗平均の1/3です。
ならば、(2)で求めた、F=Nmvx2/Lのvx2には、v2/3を代入することができます。
そして、圧力は単位面積あたりの力なので、壁の面積L×L=L2で割ります。
つまり、求める圧力pは、
p={(Nmv2/3)/L}÷L2
=Nmv2/3L3
この問題の最初に戻る→壁が1個の分子から受ける力の大きさ
◆関連項目
熱力学まとめ
江間淳の書籍はこちら
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
20年以上の実績。全学年、英・数・理をはじめ全教科対応
最高級の指導を提供します!メール添削も好評です!
プロ家庭教師の江間です。 AE個別学習室(えまじゅく)
http://www.a-ema.com/k/ http://www.a-ema.com/j/
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2022年01月31日
この記事へのコメント
コメントを書く
こんなヤツです
年齢:41
職業:プロ家庭教師、AE個別学習室(えまじゅく)代表、翻訳者
ウェブサイトURL:http://www.a-ema.com/
メールアドレス:j@a-ema.com
一言:アプリ、メルマガ、電子書籍提供中です。アマゾンやGooglePlayで「江間淳」で検索!
江間淳の書籍一覧 → http://amzn.to/2m9LTvN