高校物理「熱力学」「力学的エネルギー」粗い斜面上を滑る物体A
◆問題
水平とのなす角が45°の粗い斜面上に、質量m[kg]の物体を静かに置くと、物体は斜面を滑り始めた。物体と斜面との動摩擦係数をμ',重力加速度の大きさをg[m/s2]として、次の問いに答えよ。
(1) 物体に働く重力、垂直抗力をそれぞれ求めよ。
(2) 物体が斜面上をs[m]滑る間に、重力、動摩擦力、垂直抗力がした仕事をそれぞれ求めよ。
この記事では(2)を解説します。
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◆解説
仕事は力と力の向きに動いた距離の積ですね。
まずは重力がした仕事を求めてみます。
重力はmg[N]です。
斜面は45°なのでs[m]滑ったときの重力方向つまり鉛直方向の移動距離は、s×sin45°=(√2/2)・s[m]です。
仕事はこれらの積なので、mg×(√2/2)・s=(√2/2)mgs[J]
次に動摩擦力がした仕事を求めます。
動摩擦力は、垂直抗力×摩擦係数だから、(√2・mg/2)×μ'=(√2/2)μ'mg[N]です。
摩擦力は斜面に対して平行にはたらき、その向きは移動の向きと反対なので、力の向きに移動した距離は−s[m]です。
よって仕事は、−(√2/2)μ'mgs[J]
最後に垂直抗力がした仕事を求めてみましょう。
垂直抗力は√2・mg/2[N]ですが、斜面上を滑ったということは、垂直抗力の向きに移動した距離は0[m]です。
仕事はこれらの積だから、0[J]ですね!
次の問題→斜面を滑ったあとの物体の温度上昇
◆関連項目
熱力学まとめ
力〜エネルギーまとめ
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2022年02月07日
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