2022年03月29日

高校物理「電子と光」ミリカンの実験@

高校物理「電子と光」ミリカンの実験@

◆問題

鉛直方向に一様な電場をかけることができる極板P,Qを、参考図のように設置した。この極板間に帯電した油滴を漂わせ、その速度を測定することで電荷を調べるとする。
質量m,電荷qの油滴Aが速さvで運動するとき、油滴にはkvの空気抵抗がはたらく。重力加速度の大きさをg,電荷q>0として、次の問いに答えよ。

(1) 極板PQ間の電場を0にして一定の時間が経過すると、油滴Aは一定の速さv1で落下した。このとき油滴Aにはたらく力のつり合いの式を示せ。


参考図

P――――――

  A○

Q――――――


↓教科書の内容の習得から共通テストに対応する実力をつけるためには↓

良問の風物理頻出・標準入試問題集 (河合塾シリーズ)

帯電させた霧状の油滴の速度を計測するなどして、油滴の電荷を求め、それらの値をもとに電気素量eを求めた。という有名なミリカンの実験の問題です。

今回の問題では、極板間の電場をゼロにしたので、油滴にはたらく力は重力と空気抵抗のみになります。
つまり、油滴の自由落下とみなすことができます。
力学の単元では「雨粒の終端速度」などで登場した内容です。
自由落下している物体は、時間と共に速度を増しますが、速くなるほど空気抵抗が大きくなるので、やがて一定の速さになります。この速さをv1としている。というわけです。

油滴Aは質量mで、重力加速度はgだから、油滴Aにかかる重力はmgですね。
この重力と空気抵抗がつり合っていて、一定になったときの速さがv1だから、

mg=kv1


次の問題→電場Eのとき


◆関連項目
電気量の測定値から電気素量を求める問題
原子まとめ電気・磁気まとめ


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posted by えま at 21:00| Comment(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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