2022年05月12日

高校物理「電子と光」光電子の運動エネルギーの最大値

高校物理「電子と光」光電子の運動エネルギーの最大値

◆問題

リチウムに波長が5.3×10-7mより短い光をあてると光電効果がおこる。波長3.3×10-7の光をあてたとき、光電子の運動エネルギーの最大値はいくらか。ただし、プランク定数を6.6×10-34J・s、光速を3.0×108m/sとする。


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金属表面に光を当てると、電子が飛び出す現象を光電効果といい、このとき飛び出す電子を光電子とよびます。
光電子が飛び出す最小の振動数は金属の種類により異なり、その最小の振動数ν0を限界振動数といいます。
そして、金属内部の電子を飛び出させるには仕事が必要であり、この仕事の最小値Wを仕事関数といいます。

光子のエネルギーをE,光電子の運動エネルギーの最大値をKMとすると、

KM=E−W

の関係式が成り立ちます。
だから、EとWを求めればKMが出る。というわけですね。

E=hνです。
波の基本式よりv=fλであり、v=c,f=νとするとc=νλです。これをνについて解くとν=c/λですね。
よって、E=hc/λ

「波長が5.3×10-7mより短い光をあてると光電効果がおこる」ということは、これが限界波長で、このときの振動数が限界振動数です。そしてこのときの光のエネルギーと仕事関数が等しい。と考えて、

M=6.6×10-34×3.0×108/3.3×10-7−6.6×10-34×3.0×108/5.3×10-7
 =6.6×10-34×3.0×108×(1/3.3×10-7−1/5.3×10-7)
 =6.6×10-34×3.0×108×(5.3−3.3)/(3.3×5.3×10-7)
 =6.6×10-34×1.0×108×2/(1.1×5.3×10-7)
 =13.2×10-26/5.83×10-7
 ≒2.26×10-19

有効数字を2桁とすれば、KM=2.3×10-19


◆関連項目
光子のエネルギーと運動量
光電効果仕事関数
原子まとめ


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posted by えま at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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