2022年08月20日

高校物理「運動量の保存」床の上を繰り返し跳ねる小球B

高校物理「運動量の保存」床の上を繰り返し跳ねる小球B

◆問題

なめらかで水平な床上の点Oから、仰角θ、速さv0で小球を投げ上げた。小球は点Q1で床と1回の衝突をして跳ね返り、再び放物運動をした後、点Q2で2回目の衝突をした。その後、小球は床と衝突を繰り返し、点Rを通過した後は床の上を滑り出した。小球と床の間の反発係数をe(<1)、重力加速度をgとして次の問いに答えよ。

(1) 小球が点Oから点Q1に達するまでの時間を求めよ。

(2) OQ1間の距離を求めよ。

(3) Q1Q2間の距離を求めよ。


この記事では(3)を解説します。


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◆解説

小球と床との間の反発係数はeなので、跳ね返るたびに鉛直方向の速さはe倍になります。

Q1に達した瞬間の小球の速さの鉛直成分は初速の鉛直成分と同じだから、v0・sinθです。
跳ね返るとこれがe倍になるので、ev0・sinθとなります。

そして「なめらかで水平な床」なので、速さの水平成分は変わらない。と考えられます。


だから、Q1Q2間はv0x=v0・cosθ、v0y=ev0・sinθの斜方投射となります。
つまり、あとは(1)から(2)と同じ流れで求めることができますね!

まず最高点までの時間を求めると、

0=ev0・sinθ−gtより、t=(ev0/g)sinθ

Q2に達するにはこの2倍の時間がかかるから、2t=(2ev0/g)sinθ

これだけの時間をかけて進む水平方向の距離は、

Q1Q2=(2ev0/g)sinθ・v0・cosθ
   =(2ev02/g)sinθcosθ

2倍角の公式を使うと、

   =(ev02/g)sin2θ


次の問題→OR間の距離


■関連項目
2倍角の公式
力のモーメント・運動量まとめ


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posted by えま at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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