2022年08月22日

高校物理「運動量の保存」床の上を繰り返し跳ねる小球C

高校物理「運動量の保存」床の上を繰り返し跳ねる小球C

◆問題

なめらかで水平な床上の点Oから、仰角θ、速さv0で小球を投げ上げた。小球は点Q1で床と1回の衝突をして跳ね返り、再び放物運動をした後、点Q2で2回目の衝突をした。その後、小球は床と衝突を繰り返し、点Rを通過した後は床の上を滑り出した。小球と床の間の反発係数をe(<1)、重力加速度をgとして次の問いに答えよ。

(1) 小球が点Oから点Q1に達するまでの時間を求めよ。

(2) OQ1間の距離を求めよ。

(3) Q1Q2間の距離を求めよ。

(4) OR間の距離を求めよ。


この記事では(4)を解説します。


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◆解説

(2)から、OQ1の距離はv02sin2θ/gであり、
(3)から、Q1Q2の距離は(ev02/g)sin2θである
ことがわかりました。

すなわち、距離はe倍になっています。
1回跳ね返るたびにe倍になる。ということです。
考えてみれば、反発係数がeだから当然e倍ですね。

ならば、この跳ね返る物体の移動は、等比数列で表すことができる。と考えられます。

ORは、初項がv02sin2θ/g,公比がeの等比数列の和だから、等比数列の和の公式を用いて、

OR=(v02sin2θ/g)(1−en)/(1−e)

ここで、0<e<1で、nは限りなく大きいので、lim[n→∞]en=0だから、

OR=(v02sin2θ/g)/(1−e)
  =v02sin2θ/g(1−e)


この問題の最初に戻る→(1) 小球が点Oから点Q1に達するまでの時間を求めよ。


■関連項目
等比数列の和
力のモーメント・運動量まとめ


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posted by えま at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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