高校物理「波動」「光波」ニュートンリング@
◆問題
水平な平面ガラスの上に、曲率半径Rの平凸レンズを凸面を下にして置く。上から波長λの単色光をあてると、明暗の環が観測された。平凸レンズの球面の中心をO,平凸レンズと平面ガラスとの接点をC,Cからrだけ離れた点をB,Bの真上の平凸レンズの球面上の点をAとして、次の問いに答えよ。
(1) AB間の距離がdであったとする。dをR,rで表せ。ただし、R≫dとする。
解答解説はこのページ下
(ご自分で図を描きながら読むことをおすすめします)
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◆解説
平凸レンズは、球を平面でカットした形をしています。
だからこの手のニュートンリングの問題の場合、元の球を復元して、平面の上に球が載っている形に描き直して、数学の図形の問題として考えるとよいと思います。
物理では、三平方の定理や三角比・三角関数が使えることが多いです。
AからOCに垂線を引き、OCとの交点をDとすると、直角三角形OADができます。
直角三角形なので三平方の定理が使えます。
OA2=OD2+AD2
ですね。
球の半径はRなので、OC=OA=Rです。
そして、AD=CB=r,OD=OC−CD=R−d
これらを代入します。
R2=(R−d)2+r2
問題によっては普通に計算しますが、R≫dとあるので、計算を簡単にする近似を利用する方向で考えます。
αが1より充分に小さいとき、(1+α)2≒1+2αと近似することができます。
この形を利用するため、カッコの2乗の中身を(1+α)の形に直します。
両辺をR2で割ると、
R2/R2=(R−d)2/R2+r2/R2
1={(R−d)/R}2+(r/R)2
1=(1−d/R)2+(r/R)2
これでカッコの中身が(1+α)の形になりました。
(1+α)2≒1+2αの近似を用いると、(1−d/R)2=1−2d/R
つまり、
1=1−2d/R+(r/R)2
あとはこれをdについて解くと、
2d/R=(r/R)2
2d=r2/R
d=r2/2R
次の問題→反射光が強め合う条件
◆関連項目
三平方の定理(中学数学)
光学距離
波動まとめ
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2022年11月29日
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