2022年11月29日

高校物理「波動」「光波」ニュートンリング@

高校物理「波動」「光波」ニュートンリング@

◆問題

水平な平面ガラスの上に、曲率半径Rの平凸レンズを凸面を下にして置く。上から波長λの単色光をあてると、明暗の環が観測された。平凸レンズの球面の中心をO,平凸レンズと平面ガラスとの接点をC,Cからrだけ離れた点をB,Bの真上の平凸レンズの球面上の点をAとして、次の問いに答えよ。

(1) AB間の距離がdであったとする。dをR,rで表せ。ただし、R≫dとする。


解答解説はこのページ下
(ご自分で図を描きながら読むことをおすすめします)


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◆解説

平凸レンズは、球を平面でカットした形をしています。
だからこの手のニュートンリングの問題の場合、元の球を復元して、平面の上に球が載っている形に描き直して、数学の図形の問題として考えるとよいと思います。
物理では、三平方の定理や三角比・三角関数が使えることが多いです。

AからOCに垂線を引き、OCとの交点をDとすると、直角三角形OADができます。
直角三角形なので三平方の定理が使えます。

OA2=OD2+AD2

ですね。
球の半径はRなので、OC=OA=Rです。
そして、AD=CB=r,OD=OC−CD=R−d
これらを代入します。

2=(R−d)2+r2

問題によっては普通に計算しますが、R≫dとあるので、計算を簡単にする近似を利用する方向で考えます。
αが1より充分に小さいとき、(1+α)2≒1+2αと近似することができます。
この形を利用するため、カッコの2乗の中身を(1+α)の形に直します。

両辺をR2で割ると、

2/R2=(R−d)2/R2+r2/R2
1={(R−d)/R}2+(r/R)2
1=(1−d/R)2+(r/R)2

これでカッコの中身が(1+α)の形になりました。
(1+α)2≒1+2αの近似を用いると、(1−d/R)2=1−2d/R
つまり、

1=1−2d/R+(r/R)2

あとはこれをdについて解くと、

2d/R=(r/R)2
  2d=r2/R
   d=r2/2R


次の問題→反射光が強め合う条件


◆関連項目
三平方の定理(中学数学)
光学距離
波動まとめ


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posted by えま at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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