高校化学「物質の変化と平衡」四酸化二窒素と二酸化窒素の平衡B
◆問題
ある温度で、n[mol]の四酸化二窒素N2O4を体積V[L]の容器に入れると、二酸化窒素NO2を生じて平衡状態に達した。このときの全圧をP[Pa]、四酸化二窒素の解離度をαとして、次の問いに答えよ。
N2O4(気)⇄2NO2(気)
(1) 平衡状態における二酸化窒素の物質量を求めよ。
(2) 平衡時の四酸化二窒素の分圧を求めよ。
(3) この反応における平衡定数Kを求めよ。
このページ下では、(3)の解答を掲載します。
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高校化学「精講」シリーズ
◆解答解説
四酸化二窒素と二酸化窒素の平衡の物質量についての表は以下のようになります。
N2O4 NO2
はじめ n 0
変化量 −nα +2nα
平衡時 n(1−α) 2nα
平衡時には、N2O4はn(1−α)[mol]、NO2は2nα[mol]存在していることになります。
合計すると、n(1−α)+2nα=n(1+α)[mol]の分子が容器内に存在していることになります。
平衡定数は、「(右辺のモル濃度の積)/(左辺のモル濃度の積)」で求めることができます。
「反応前に対して、反応後はどのくらいの割合か?」というイメージですね。
「左辺」は四酸化二窒素でn(1−α)[mol],「右辺」は二酸化窒素で2nα[mol]です。
体積はV[L]だから、それぞれのモル濃度は、n(1−α)/V[mol/L],2nα/V[mol/L]です。
これらを使って、
K=(2nα/V)2/{n(1−α)/V}
=(4nα2/V)/(1−α)
=4nα2/(1−α)V
ちなみに単位は、モル濃度の2乗をモル濃度で割っているので、普通のモル濃度の単位が残ります。
単位をつければ、
K=4nα2/(1−α)V[mol/L]
この問題の最初に戻る→(1) 平衡状態における二酸化窒素の物質量を求めよ。
◆関連項目
酢酸の電離平衡
熱化学方程式・化学平衡まとめ
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2023年02月28日
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