2023年08月01日

高校化学「気体の性質」密閉容器内での気体の燃焼

高校化学「気体の性質」密閉容器内での気体の燃焼

◆問題

0.50molのメタンと2.5molの酸素を5.0Lの容器に入れて密閉した。容器内でこの混合気体に点火し、メタンを完全燃焼させたのち、容器内の温度を17℃に保った。このときの容器内の全圧を求めよ。ただし、気体定数を8.3×103[Pa・L/(K・mol)]とし、燃焼により生じた水や水蒸気の体積・蒸気圧は無視できるものとする。


解答はこのページ下に掲載します。


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◆解答解説

まず、気体が1種類でも2種類でも3種類でも、とにかく気体の物質量の合計によって全圧は決まる。と考えます。
分圧の合計が全圧で、気体の種類にかかわらず、ボイルシャルルの法則や気体の状態方程式は成り立つので、何種類の気体が含まれていたとしても、全体で何モルかがわかればOKというわけです。

というわけで、まずは燃焼後の容器内には何が残っているかを考えていきましょう!

メタンの完全燃焼なので、

CH4+2O2→CO2+2H2O

このような化学反応式が成り立ちます。
この式から、メタンと酸素は1:2の割合で反応することがわかります。

つまり、0.50molのメタンを完全燃焼させるには1.0molの酸素が必要です。
酸素は2.5mol入れたので、完全燃焼した後も、酸素は1.5mol残っています。

そして、メタン1に対して二酸化炭素は1生じます。
つまり、0.50molのメタンを完全燃焼させたら、二酸化炭素は0.50mol生じます。

ということで、燃焼後の容器内には、酸素1.5mol,二酸化炭素0.50molが残っているはずです。
これらの合計は2.0molなので、気体の状態方程式にはn=2.0を代入します。

その他の文字には、V=5.0,R=8.3×103,T=290を代入して、

P×5.0=2.0×8.3×103×290
   P=16.6×103×58
    =962.8×103
    =9.628×105

有効数字を2ケタとすれば、9.6×105Pa


◆関連項目
水蒸気圧を考える問題
気体の状態方程式
気体の性質まとめ


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