高校化学「溶液の性質」浸透圧が等しいときの溶質の量A
◆問題
浸透圧に関する次の問いに答えよ。ただし、37℃におけるヒトの血液の浸透圧を7.4×105Pa、気体定数を8.3×103Pa・L/(K・mol)とする。
(1) 37℃で、ヒトの血液と同じ浸透圧を示すグルコース水溶液を1.0Lつくるには、グルコースは何g必要か?
(2) 塩化ナトリウム9.0gを水に溶かして1.0Lにした溶液は、37℃でヒトの血液と同じ浸透圧を示す。このときの塩化ナトリウムの電離度を求めよ。
(2)の解答はこのページ下に掲載します。
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◆解答
問題文より、37℃でのヒトの血液の浸透圧は7.4×105Paです。
(1)で、ファント・ホッフの法則により、これと等しい浸透圧になる水溶液には、740/2573mol/Lの溶質が解けていると推定しました。
電解質の場合、電離した分だけ水溶液中の粒子が増えることになるので、電離度をαとすれば、溶質の物質量の(1+α)倍の粒子があることになります。
溶かした塩化ナトリウムの質量は9.0gで、Na=23,Cl=35.5だから、
塩化ナトリウムの物質量は9/58.5=1/6.5molです。
電離度がαのとき、塩化ナトリウム水溶液中には、(1/6.5)×(1+α)molの粒子があり、それが740/2573molと等しいはずです。
というわけで、方程式を立てて解きます。
(1/6.5)×(1+α)=740/2573
1+α=(740/2573)×6.5
=1.869…
よって、α=0.869…
有効数字を2桁とすれば、α=0.87
この問題の最初に戻る→(1) 37℃で、ヒトの血液と同じ浸透圧を示すグルコース水溶液を1.0Lつくるには、グルコースは何g必要か?
◆関連項目
気体の性質・溶液の性質まとめ
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2023年09月15日
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