2023年09月23日

高校物理「気体の状態変化」気体の熱サイクルB

高校物理「気体の状態変化」気体の熱サイクルB

◆問題

単原子分子からなる理想気体1molを、参考図のp−VグラフのようにA→B→C→D→Aの順にゆっくり変化させた。A(p1[Pa],V1[m3]),C(3p1[Pa],3V1[m3])として、次の問いに答えよ。


参考図

圧力↑
  │ B  C
  │ ┌──┐
  │ │  │
  │ └──┘
  │ A  D
 ─┼──────→
         体積

(1) A→B,B→C,C→D,D→Aそれぞれの過程で、この気体に外部から加えられる熱量を求めよ。

(2) Aから一周して再びAに戻ってくるまでの過程で、気体が外部に対してした正味の仕事を求めよ。

(3) このp−tグラフのA→B→C→D→Aを1サイクルとする熱機関を考える。この熱機関の熱効率を求めよ。


この記事では(3)を解説します。


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◆解説

熱効率とは、得た熱量に対して外部にした仕事の割合のことです。
公式としては、

e=W/Q

であり、外部から得た熱量をQ1,外部へ放出した熱量をQ2とすると、

e=(Q1−Q2)/Q1

と表すこともできます。

(2)で、「正味の仕事」が4p1・V1であることを求めました。これがWです。

(1)で求めた熱量のうち、Q1にあたるのは、A→B,B→Cの熱量ですね。
つまり、

Q1=3p1・V1+15p1・V1=18p1・V1

というわけです、

e=4p1・V1/18p1・V1
 =2/9


この問題の最初に戻る→(1) A→B,B→C,C→D,D→Aそれぞれの過程で、この気体に外部から加えられる熱量を求めよ。


◆関連項目
熱効率定積変化定圧変化内部エネルギー状態方程式


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posted by えま at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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