2023年10月24日

高校化学「電池と電気分解」鉛蓄電池の電気量等A

高校化学「電池と電気分解」鉛蓄電池の電気量等A

◆問題

鉛蓄電池を一定時間充電したところ、負極の質量が充電前より7.20gだけ減少したという。次の問いに答えよ。
ただし、O=16,S=32,Pb=207、ファラデー定数を9.65×104C/mol、有効数字を3桁とする。

(1) 充電中に負極、正極で起こる変化を、電子e-を用いた反応式でそれぞれ表せ。

(2) 充電後の正極の質量は50.0gだった。充電前の正極の質量と、充電する際に流れた電気量を求めよ。


(2)の解答解説はこのページ下


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(1)でも考えたように、鉛蓄電池を充電するとき、それぞれの電極では次のような反応が起こります。

負極:PbSO4+2e-→Pb+SO42-
正極:PbSO4+2H2O→PbO2+4H++SO42-+2e-

この反応が起こった結果、「負極の質量が7.20g減少した」というわけです。
負極はPbSO4がPbに変わったので、SO4の分だけ質量が減ったことになります。

SO4=32+16×4=96だから、7.20gは7.20/96=0.075mol

つまり、0.075molのPbSO4がPbに変わった。といえます。
ここでe-の係数を確認すると、2だから、この2倍つまり0.15molの電子が流れたことになります。

よって、流れた電気量は0.15×9.65×104=1.447×104Cとなります。


正極では、充電するとPbSO4がPbO2に変わると考えられます。
S=32,O=16で、変化した分の原子量の合計は32+16×2=64で、0.075molの反応が起こるので、

64×0.075=4.8g

これだけの質量が減少したとわかります。
減少した結果、50gになったので、もともとは54.8gですね。


有効数字は3桁という指示なので、必要に応じて3桁で表すと、

正極の質量:54.8g
電気量:1.45×104


次の問題→希硫酸の濃度


◆関連問題
用語と基本的な構造→ボルタ電池ダニエル電池鉛蓄電池マンガン電池燃料電池
電池・電気分解まとめ


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posted by えま at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 高校化学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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