2023年10月27日

本日配信のメルマガ。2020年センター数学1A第3問[1]

本日配信のメルマガでは、2020年大学入試センター試験数学1A第3問[1]を解説します。


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■ 問題

2020年センター試験数1Aより

第3問

[1] 次の[ア],[イ]に当てはまるものを、下の{0}〜{3}のうちから一つずつ選べ。
ただし、解答の順序は問わない。

 正しい記述は[ア]と[イ]である。

{0} 1枚のコインを投げる試行を5回繰り返すとき、少なくとも1回は表が出る
確率をpとすると、p>0.95である。

{1} 袋の中に赤球と白球が合わせて8個入っている。球を1個取り出し、色を
調べてから袋に戻す試行を行う。この試行を5回繰り返したところ赤球が3回
出た。したがって、1回の試行で赤球が出る確率は3/5である。

{2} 箱の中に「い」と書かれたカードが1枚、「ろ」と書かれたカードが2枚、
「は」と書かれたカードが2枚の合計5枚のカードが入っている。同時に2枚の
カードを取り出すとき、書かれた文字が異なる確率は4/5である。

{3} コインの面を見て「オモテ(表)」または「ウラ(裏)」とだけ発言するロボット
が2体ある。ただし、どちらのロボットも出た面に対して正しく発音する確率が
0.9,正しく発音しない確率が0.1であり、これら2体は互いに影響される
ことなく発音するものとする。いま、ある人が1枚のコインを投げる。出た面を
見た2体がともに「オモテ」と発音したときに、実際に表が出ている確率をpと
すると、p≦0.9である。


※分数は(分子)/(分母)、マーク部分の□は[ ]、マル1は{1}で表記しています。

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■ 解説目次

 ◆1 Pは順列、Cは組み合わせ
 ◆2 同時に起こるなら×、同時に起こらないなら+
 ◆3 「少なくとも〜」なら余事象
 ◆4 確率の通りの結果になるとは限らない

(以下略)

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■ 解説

◆1,2は省略します。


 ◆3 「少なくとも〜」なら余事象

前置きはこの辺にして、今回の問題です。
それぞれの選択肢が正しいか正しくないかを見ていきましょう!

{0} 1枚のコインを投げる試行を5回繰り返すとき、少なくとも1回は表が出る
確率をpとすると、p>0.95である。

この確率pを求めてみましょう!

「少なくとも1回」という場合は、余事象の考えを使うと求めやすいです。
当てはまらない場合を求めて、1から引く。という考えですね。

「少なくとも1回は表が出る」の余事象は「全て裏」です。

全て裏の確率は、

(1/2)^5=1/32です。

これを1から引いて、求める確率は、p=1−1/32=31/32ですね。

31/32を小数にすると、31÷32=0.96875>0.95

まずは、0番は正しいことがわかりました。


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 ◆4 確率の通りの結果になるとは限らない

{1} 袋の中に赤球と白球が合わせて8個入っている。球を1個取り出し、色を
調べてから袋に戻す試行を行う。この試行を5回繰り返したところ赤球が3回
出た。したがって、1回の試行で赤球が出る確率は3/5である。

これは一見して正しそうに見えるかも知れませんが、確率が3/5ならば必ず
5回のうち3回になるとは限りません。

例えば、普通のサイコロ1個を投げて1の目が出る確率は1/6ですが…


つづく


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解説の続き・解答や公式一覧などは・・・

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ラベル:数学
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