2023年12月03日

高校物理「電気・磁気」2022年共通テスト第3問より。問2 この実験についての説明

高校物理「電気・磁気」2022年共通テスト第3問より。問2 この実験についての説明

◆問題


第3問

 図1のように、二つのコイルをオシロスコープにつなぎ、平面板コイルの中を通るように水平に設置した。台車に初速を与えてこの板の上を走らせる。台車に固定した細長い棒の先に、台車の進行方向にN極が向くように軽い棒磁石が取りつけられている。二つのコイルの中心間の距離は0.20mである。ただし、コイル間の相互インダクタンスの影響は無視でき、また、台車は平面板の上をなめらかに動く。



台車が運動することにより、コイルには誘導起電力が発生する。オシロスコープにより電圧を測定すると、台車が動き始めからの電圧は、図2のようになった。




問1はこちら


問2 この実験に関して述べた次の文章中の空欄[ 16 ]〜[ 18 ]に入れる語句として最も適当なものを、それぞれの直後の{ }で囲んだ選択肢のうちから一つずつ選べ。

 コイルに電磁誘導による電流が流れると、その電流による磁場は、台車の速さを[ 16 ]{@大きく A小さく B台車が近づくときは大きく、遠ざかるときは小さく C台車が近づくときは小さく、遠ざかるときは大きく}する力を及ぼす。しかし、実際の実験ではこの力は小さいので、台車の運動はほぼ等速直線運動とみなして良かった。力が小さい理由は、オシロスコープの内部抵抗が[ 17 ]{@小さいので、コイルを流れる電流が小さい A小さいので、コイルを流れる電流が大きい B大きいので、コイルを流れる電流が小さい C大きいので、コイルを流れる伝理由が大きい}からである。
 空気抵抗も台車の加速度に影響を与えると考えられるが、この実験では台車が遅く、さらに台車の質量が[ 18 ]{@大きい A無視できる}ので、空気抵抗の影響は小さい。



問2の解答はこのページ下に掲載します。


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◆解答

コイルが2つ設置されていて、その中を台車が通過していくという設定です。
台車には磁石が取りつけられていて、台車が通過していくのに伴って、コイルには誘導電流が流れます。
誘導電流の流れ方を調べると、台車の速さもわかる。というわけですね。


 コイルに電磁誘導による電流が流れると、その電流による磁場は、台車の速さを[ 16 ]{@大きく A小さく B台車が近づくときは大きく、遠ざかるときは小さく C台車が近づくときは小さく、遠ざかるときは大きく}する力を及ぼす。

「電磁誘導は周囲の磁場の変化を打ち消すようにおこる」と理解することができます。
だから、台車が近づいてくるときは押し返す方向に磁場が生じ、遠ざかるときは引き寄せる方向に磁場が生じます。
つまり、台車の速さを常に「A小さく」する力を及ぼす。と判断できます。


しかし、実際の実験ではこの力は小さいので、台車の運動はほぼ等速直線運動とみなして良かった。力が小さい理由は、オシロスコープの内部抵抗が[ 17 ]{@小さいので、コイルを流れる電流が小さい A小さいので、コイルを流れる電流が大きい B大きいので、コイルを流れる電流が小さい C大きいので、コイルを流れる伝理由が大きい}からである。

磁場が強ければ台車の受ける力も大きくなります。
電流が大きければ磁場も強くなり、電流が小さければ磁場も小さくなります。
抵抗が大きければ電流は小さくなるので、Bが正しいとわかると思います。


 空気抵抗も台車の加速度に影響を与えると考えられるが、この実験では台車が遅く、さらに台車の質量が[ 18 ]{@大きい A無視できる}ので、空気抵抗の影響は小さい。

台車の質量が仮にものすごく小さければ、ちょっとの風で飛んでいったりしてしまいますね。
普通の台車は充分に「@質量が大きい」から、空気抵抗を受けても、ほぼ減速せずに等速直線運動を続けることができる。というわけです。


次の問題→電圧が大きくなった場合


◆関連項目
電気・磁気まとめ
2022年第2問


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posted by えま at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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