2023年12月17日

高校化学「化学平衡」「電離定数」アンモニア水の電離平衡B

高校化学「化学平衡」「電離定数」アンモニア水の電離平衡B

◆問題

アンモニア水中では、次のような電離平衡が成立している。

NH3+H2O⇄NH4++OH-

電離定数Kb=1.8×10-5mol/L,水のイオン積Kw=1.0×10-14(mol/L)2、アンモニアの電離度αは1より充分に小さいとして、次の各問いに答えよ。

(1) c[mol/L]のアンモニア水中のアンモニアの電離度αを、cとKbを用いて表せ。

(2) 2.0mol/Lのアンモニア水中の水酸化物イオン濃度を求めよ。

(3) (2)のアンモニア水のpHを求めよ。ただし、log102=0.30,log103=0.48とする。


この記事では、(3)を解説します。


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◆解説

(2)で、[OH-]=6.0×-3mol/Lであることがわかりました。

水のイオン積は1.0×10-14だから、

[H+]・[OH-]=1.0×10-14

という式が成り立ちます。
これに[OH-]=6.0×-3を代入して計算すれば、水素イオン濃度がわかり、pHもわかる。という流れです。

[H+]・6.0×-3=1.0×10-14
[H+]=(1/6)×10-11

これが水素イオン濃度です。
pHは、水素イオン濃度の常用対数の符号を変えたものだから、

pH=−log10(1/6)×10-11
  =−{log10(1/6)+log1010-11}
  =−{log10(1/2)+log10(1/3)−11}
  =−(log10-1+log1010-1−11)
  =−(−0.30−0.48−11)
  =11.78

数学2の対数の計算に慣れていないと、計算で苦労するかも知れませんね。
そこが怪しい人は、数学の復習もがんばりましょう!


(1)に戻る→アンモニアの電離度α


◆関連問題
酢酸の電離平衡酢酸1.0[mol]とエタノール1.0[mol]の混合物の化学平衡

化学平衡まとめ対数まとめ(数学2)


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