2024年04月24日

高校物理「力学」2020年センター試験第4問A 問2

高校物理「力学」2020年センター試験第4問A 問2

◆問題

第4問
A 図1のように、水平でなめらかな床面上で、質量m,速さvの小物体Aを点Oで静止していた質量3mの小物体Bに衝突させた。衝突後、小物体Aは小物体Bと合体して質量4mの小物体Cとなり、速さはVとなった。その後、小物体Cは半径rのなめらかな円筒の内面に沿って運動した。ただし、小物体A,B,Cは全て同じ鉛直面内で運動し、円筒の中心軸はこの鉛直面に垂直であるとする。また、点Pは円筒の内面の最高点を表し、重力加速度の大きさをgとする。



問1 合体直後の小物体Cの速さVを表す式として正しいものを、次の@〜Dのうちから一つ選べ。V=[ 1 ]

@ (1/4)v  A (1/2)v  B v  C 2v  D 4v


問2 小物体Cが円筒の内面に沿って点Pを通過するために必要なVの最小値を表す式として正しいものを、次の@〜Dのうちから一つ選べ。[ 2 ]
@ √(3gr)  A √(4gr)  B √(5gr)  C √(6gr)  D √(7gr)


(2)の解答はこのページ下に掲載します。


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◆解答解説

問2 小物体Cが円筒の内面に沿って点Pを通過するために必要なVの最小値を表す式として正しいものを、次の@〜Dのうちから一つ選べ。[ 2 ]
@ √(3gr)  A √(4gr)  B √(5gr)  C √(6gr)  D √(7gr)


続いて、小物体Cがぐるりと円筒の内面に沿って回って最高点Pを通過するために必要なVの値を求めます。
円筒面をぐるっとまわるということは、最高点Pで物体の速さがゼロになるわけではないことに注意が必要です。


まず大前提として、円筒の内面も「なめらか」なので、摩擦はゼロで、力学的エネルギーは保存する。と考えられます。


基準面を床面と考えて式を立ててみます。
まず、円筒にさしかかった瞬間の力学的エネルギーは、運動エネルギーのみ(位置エネルギーはゼロ)だから、(1/2)・4mV2=2mV2ですね。


そして、円運動をしている間の力学的エネルギーは、運動エネルギーと位置エネルギーの和です。
円筒面上を回転角θだけ回ったときのCの位置をQとすると、Qの高さはr−rcosθ=r(1−cosθ)となります。
このときの位置エネルギーは4mgr(1−cosθ)ですね。

Qのときの速さは与えられていないので仮にuとすれば、このときの力学的エネルギーは
(1/2)・4mu2+4mgr(1−cosθ)となります。
つまり、2mu2+4mgr(1−cosθ)

そして、ギリギリ点Pを通過する条件は何かといえば、点Pでちょうど垂直抗力がゼロになる。ということですね。
小物体Cが円筒面から受ける垂直抗力とCが受ける重力の中心方向の成分の和が円運動の向心力になるので、
F=4mu2/r=N+4mgcos(180°−θ)=N−4mgcosθ

つまり、4mu2=r(N−4mgcosθ)となります。
これを力学的エネルギーの式に代入すれば、

2mV2=(1/2)r(N−4mgcosθ)+4mgr(1−cosθ)

となります。
垂直抗力はちょうどゼロで、Pではθ=180°だから、cos180°=−1をそれぞれ代入して計算すると、

2mV2=(1/2)r{0−4mg・(−1)}+4mgr{1−(−1)}
2V2=2r・g+8gr
2V2=10gr
 V2=5gr

V>0だから、V=√(5gr)

つまり、Bが正解となります!


◆関連項目
等加速度運動
力〜エネルギー力のモーメントなど


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