2024年06月23日

高校化学「酸素を含む脂肪族炭化水素」6種類の化合物を選ぶ問題@

高校化学「酸素を含む脂肪族炭化水素」6種類の化合物を選ぶ問題@

◆問題
次の記述の化合物A〜Fに当てはまる化合物をそれぞれ語群から選べ。

@ 化合物A,B,Cは、単体のナトリウムと反応し、水素を発生する。
A AとCは、炭酸水素ナトリウム水溶液を加えると、気体を発生する。
B CとEは、アンモニア性硝酸銀水溶液を加えて温めると、銀が析出する。
C DとFは、水に溶けにくい。
D Dは水酸化ナトリウム水溶液を加えて熱すると、均一な溶液になる。

語群
アセトアルデヒド、エタノール、ギ酸、酢酸、酢酸エチル、ジエチルエーテル


◆解答解説
@単体のナトリウムと反応するということは、A,B,Cは−OHまたは−COOHを持っている。と判断できます。

A炭酸水素ナトリウムは炭酸塩だから、炭酸より強い酸と反応して二酸化炭素を生じます。カルボン酸は炭酸より強いので、AとCはカルボン酸であると推定できます。

Bいわゆる「銀鏡反応」です。銀鏡反応陽性なのは、アルデヒドですね。

C水に溶けにくいのは、エステルやエーテルです。

D「水酸化ナトリウム水溶液を加えて熱すると均一な溶液になる」というのは「けん化」の説明です。
油脂と強塩基の水溶液との反応がけん化で、油脂は脂肪酸とグリセリンのエステルです。つまり、けん化がおこるのはエステルです。

これらの記述からまずはDが決まりますね。
Dはエステルだから、まず酢酸エチルと決まります。

続いてCから、Dは酢酸エチルと決まったので、Fはエーテルであるとわかります。語群の中ではジエチルエーテルですね。

@,Aから、A,Cがカルボン酸、Bはアルコール類とわかりますね。語群の中でアルコール類はエタノールです。
そして、BからCは銀鏡反応陽性だから、カルボン酸でもありアルデヒドの性質もある化合物ですね。ギ酸です。
ということで、Aは残りのカルボン酸の酢酸だと決まります。

そして、Eはアルデヒドの残り1つでアセトアルデヒドですね。

というわけで、解答をまとめると、

A:酢酸、B:エタノール、C:ギ酸、D:酢酸エチル、E:アセトアルデヒド、F:ジエチルエーテル


次の問題→反応式


◆関連項目
アルコールエーテルアルデヒドカルボン酸エステル
けん化
脂肪族炭化水素


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posted by えま at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 高校化学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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