2024年09月28日

高校物理「熱力学」円筒形の容器にピストンで気体を密封したとき@

高校物理「熱力学」円筒形の容器にピストンで気体を密封したとき@

◆問題

断面積S[m2]の円筒形をした容器を垂直に立てて、質量m[kg]のなめらかに動くピストンによって、容器内にn[mol]の気体が密封されている。気体の温度をT0[K],大気圧をp0[Pa],気体定数をR[J/(mol・K)],重力加速度をg[m/s2]として、次の問いに答えよ。

(1) 容器内部の圧力を求めよ。


参考図

│    │
│〓〓〓〓│ ←ピストン
│    │
│    │
└────┘
 ↑容器↑


↓解答解説はお知らせの下に↓


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◆解説

気体の状態に関する計算では、気体の状態方程式を使うことが多いです。

pV=nRT

ですね。
pは圧力、Vは体積、nは物質量、Rは気体定数、Tは絶対温度です。

今回の問題では、まず容器内の圧力を求めます。
容器の断面積はわかっていますが、体積はわかっていないので、この気体の状態方程式を変形する方法では(今のところ)求めることができません。

ではどうすればいいかというと、力のつり合いを考えます。
なめらかに動くピストンが一定の位置に静止しているということは、その位置でピストンにはたらく力がつり合っている。ということができます。

ピストンにはたらく力を整理してみましょう!

もちろん重力ははたらいています。質量mだから重力はmg[N]ですね。
そして大気圧もはたらいています。大気圧はp0[Pa]だから、ピストンにかかる大気の力はp0S[N]となります。

これら2つの力が鉛直下向きの力で、合計で(mg+p0S)[N]です。

これらの力がはたらいているのにピストンが静止しているということは、鉛直上向きのつり合う力がある。と考えます。
それが内部の気体による力ですね。
つり合っているので、内部の気体による力も大きさは(mg+p0S)[N]です。

この力がピストン全体にかかっているから、「圧力=力÷面積」ということで、

(mg+p0S)/S[Pa]

これが求める圧力になります。

バラバラの分数に分けて約分して、

mg/S+p0

このようにしてもOKです!


次の問題→容器の底からピストンまでの高さ


◆関連項目
気体の状態方程式
気体定数
熱力学まとめ


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posted by えま at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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