2024年09月29日

高校物理「熱力学」円筒形の容器にピストンで気体を密封したときB

高校物理「熱力学」円筒形の容器にピストンで気体を密封したときB

◆問題

断面積S[m2]の円筒形をした容器を垂直に立てて、質量m[kg]のなめらかに動くピストンによって、容器内にn[mol]の気体が密封されている。気体の温度をT0[K],大気圧をp0[Pa],気体定数をR[J/(mol・K)],重力加速度をg[m/s2]として、次の問いに答えよ。

(1) 容器内部の圧力を求めよ。

(2) 容器の底からピストンまでの高さを求めよ。

(3) 温度をT0[K]からT1[K]に変化させたときの容器の底からピストンまでの高さを求めよ。


参考図

│    │
│〓〓〓〓│ ←ピストン
│    │
│    │
└────┘
 ↑容器↑


↓(2)の解答解説はお知らせの下に↓


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◆解説

温度が変われば、気体の体積が変わり、体積が変われば高さも変わる。というイメージです。

容器内の温度が変わっても、大気圧は変わらずp0ですね。
そして、ピストンの質量も、温度によって変化しないので、mのまま変わらないですよね。

この状態で容器の内外の圧力はつり合っているはずです。
ということはつまり、容器内の圧力は(1)で求めた通り、p=(mg+p0S)/Sです。

温度は問題の条件の通り、T1です。

その他の値は初期条件と変わらないので、これまでと同様にpV=nRTに代入して計算すればOKですね!
というわけで、

{(mg+p0S)/S}・V=nRT1

まずはVについて解きます。

V=nRT1/{(mg+p0S)/S}
 =(S・nRT1)/(mg+p0S)

求める高さをhとすると、V=Shだから、

Sh=(S・nRT1)/(mg+p0S)
 h=(nRT1)/(mg+p0S)

これが温度T1のときの高さです。


(1)に戻る→容器内部の圧力


◆関連項目
気体の状態方程式
気体定数
熱力学まとめ


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posted by えま at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 高校物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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