■問題
原点を通り、y=xとのなす角が30°の直線の方程式を求めよ。
↓三角方程式などの三角関数の問題の解き方がマスターできるテキストです↓
10秒でわかる高校数学2B「三角関数」の考え方
「久しぶりの三角関数、分かりやすく直感で問題の解く方向が分かり楽しかった」などのコメントいただいています。ありがとうございます!
■解答解説
2直線のなす角を求めるときは、タンジェントの加法定理を使います。
tanθ=y/xだから、タンジェントはx方向に1進んだときのyの増加量を表しています。
これはつまり直線の傾きと同じです。
そして、2直線の傾きから2直線のなす角がわかるので、tan(α−β)を計算すると2直線のなす角がわかる。という流れです。
今回の問題では、なす角30°がわかっています。
y=xの上側に30°の場合と下側に30°の場合があります。
つまり、α−β=30°の場合とβ−α=30°の場合があります。
まずはtan(α−β)=30°の場合をやってみます。
tan30°=1/√3だから、tan(α−β)=1/√3で方程式をつくればOKです!
tan(α−β)=(tanα−tanβ)/(1+tanαtanβ)に、y=xよりtanα=1を代入すると、
tan(α−β)=(1−tanβ)/(1+1×tanβ)
=(1−tanβ)/(1+tanβ)
この式の値が1/√3だから、
(1−tanβ)/(1+tanβ)=1/√3
両辺に√3(1+tanβ)をかけると、
√3(1−tanβ)=1+tanβ
√3−√3・tanβ=1+tanβ
−√3・tanβ−tanβ=1−√3
(√3+1)tanβ=−1+√3
tanβ=(√3−1)/(√3+1)
tanβ=(√3−1)2/(3−1)
tanβ=(3−2√3+1)/2
tanβ=(4−√3)/2=2−√3
tanβ=2−√3ということは、求める直線の傾きが2−2√3です。
求める直線は原点を通る直線だから、
y=(2−√3)x
これは、tan(α−β)によって求めた直線です。
tan(β−α)についても同様にやれば、tan(β−α)=30°より、tanβ=2+√3が得られます。
この場合はy=(2+√3)xですね。
まとめると、求める直線は
y=(2±√3)x
基本問題→y=−3xとy=2xのなす角θ
◆関連項目
加法定理
三角関数まとめ
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ラベル:数学