高校化学「芳香族」アニリンの反応に関する正誤問題
◆問題
アニリンに関する次の記述の正誤をそれぞれ判定せよ。
A.アニリンに硫酸酸性の二クロム酸カリウム水溶液を反応させると、黒色の染料であるアニリンブラックが生じる。
B.アニリンを無水酢酸と反応させると、アセトアニリドが生じる。
C.アニリン塩酸塩水溶液に希硝酸を加えると、塩化ベンゼンジアゾニウムが生じる。
D.アニリンに塩化鉄(V)水溶液を加えると、赤紫色になる。
E.アニリン塩酸塩水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えるとアニリンが遊離する。
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◆解答
A.アニリンに硫酸酸性の二クロム酸カリウム水溶液を反応させると、黒色の染料であるアニリンブラックが生じる。
→正しい。
B.アニリンを無水酢酸と反応させると、アセトアニリドが生じる。
→正しい。アニリンと無水酢酸が反応すると、アセチル化がおこる。
C.アニリン塩酸塩水溶液に希硝酸を加えると、塩化ベンゼンジアゾニウムが生じる。
→誤り。希硝酸を加えるのではなく、塩酸酸性で亜硝酸ナトリウムを加えると、ジアゾ化がおこり、塩化ベンゼンジアゾニウムが得られる。
D.アニリンに塩化鉄(V)水溶液を加えると、赤紫色になる。
→誤り。塩化鉄(V)で呈色するのはフェノール。アニリンはさらし粉水溶液で赤紫色に呈色する。
E.アニリン塩酸塩水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えるとアニリンが遊離する。
→正しい。アニリンは弱塩基で、アニリン塩酸塩は弱塩基の塩。水酸化ナトリウムは強塩基だから、「弱塩基の塩+強塩基→強塩基の塩+弱塩基」のパターン。
◆関連項目
アニリン、アセチル化、ジアゾ化
フェノールの説明、塩化鉄
芳香族化合物まとめ
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2024年10月13日
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