2025年01月24日

高校化学「無機物質の性質」2025年共通テスト第3問より。ヨウ素の生成に使われる亜硫酸水素ナトリウム

高校化学「無機物質の性質」2025年共通テスト第3問より。ヨウ素の生成に使われる亜硫酸水素ナトリウム


◆問題

 チリでは、鉱石から得たヨウ素酸ナトリウムNaIO3からI2を製造している。次の式(7)のように、水溶液中でNaIO3と亜硫酸水素ナトリウムNaHSO3を反応させるとI2を得ることができる。

  2NaIO3+aNaHSO3→bNaHSO4+cNa2SO4+H2O+I2  (7)

 式(7)に従って2molのNaIO3から1molのI2が生成するとき、NaHSO3は何mol消費されるか。


解答解説はこのページ下


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◆解答

化学反応式を用いて数量を計算する問題です。

化学反応式の係数の一部がわかっていので、まずはその係数を求めていきましょう!

  2NaIO3+aNaHSO3→bNaHSO4+cNa2SO4+H2O+I2

単純な化学反応式の場合は、「足りないものを増やす」方針で一つ一つ合わせていけば大丈夫ですが、このように反応の前後の物質の種類が多くなるとそうもいきません。
そんなときは、係数についての方程式をつくりましょう!

反応の前後で原子の個数は変化しないので、それぞれの原子の個数を使って方程式を作ることができます。

Naについて:
2+a=b+2c …@

Oについて:
2×3+a×3=b×4+c×4+1 
6+3a=4b+4c+1 …A

Sについて:
a=b+c …B

あとは普通に連立方程式を解きます。

Bを@に代入すると、
2+b+c=b+2c
   −c=−2
    c=2

c=2をAに代入すると、
6+3a=4b+8+1
3a−4b=3 …C

c=2をBに代入すると、
  a=bれ2
a−b=2 …D

Cより、3(a−b)−b=3
Dを代入すると、
3×2−b=3
 6−b=3
  −b=3−6
   b=3

これをBに代入すると
a=2+3
 =5

まとめると、a=5,b=3,c=2
つまり、化学反応式は、

2NaIO3+5NaHSO3→3NaHSO4+2Na2SO4+H2O+I2

ですね。
NaHSO3の係数は5だから、消費される量は5molです。


◆関連項目
非金属元素典型金属元素遷移元素


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