2025年01月24日

高校化学「無機物質の性質」2025年共通テスト第3問より。地下水に含まれていたNaIのモル濃度

高校化学「無機物質の性質」2025年共通テスト第3問より。地下水に含まれていたNaIのモル濃度


◆問題

 日本では、天然ガス田からくみ上げられた地下水に含まれるNaIから、さまざまな工業的方法でI2が製造されてきた。大量の地下水からI2を生産するための、かつての方法の一例を以下に示す。

 式(8)のように、NaIの水溶液に硫酸銅(U)CuSO4と硫酸鉄(U)FeSO4を加えて反応させ、ヨウ化銅(T)CuIの沈殿を得る。次に、式(9)のように、CuIと酸素O2を300℃で反応させて、酸化銅(U)CuOとI2を得る。

  2NaI+2CuSO4+2FeSO4→2CuI+Fe2(SO4)3+Na2SO4  (8)
  2CuI+O2→2CuO+I2  (9)

 式(8)と(9)により、地下水2.50×105Lから25.4kgのI2が得られたとき、地下水に含まれていたNaIの濃度は何mol/Lか、有効数字2桁で求めよ。なお、地下水に含まれていたNaIは、式(8)と(9)の反応によって、全てI2になったものとする。


解答解説はこのページ下


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◆解答

まずは得られたI2の物質量を求めます。

I=127(原子量概数を参照)だから、I2=254です。
得られたI2は25.4kg=25400gだから、25400/254=100molです。

つまり、地下水2.50×105Lから100molのI2が得られた。というわけです。

あとは、反応式を利用して、NaIが何molかを考えます。

式(9)より、CuI:I2=2:1だから、CuIは200molです。

式(8)より、NaI:CuI=1:1だから、NaI=200molです。

2.50×105Lの地下水に200molのNaIが含まれていたので、求めるモル濃度は、

200/2.50×105=80×10-5mol/L

有効数字2桁だから、

8.0×10-4mol/L


◆関連項目
モル濃度
非金属元素典型金属元素遷移元素


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