高校化学「酸化還元」半反応式の作り方(KMnO4)
酸性水溶液中のKMnO4を例に、「半反応式」の作り方を@〜Cのステップに分けて解説します。
@左辺に反応前の物質(やイオン)、右辺に反応後の物質(やイオン)を書く。
何が何になるかは、覚えるしかないですね。慣れてくれば「だいたいこうだろう」と見当がつくようになると思います。
今回のKMnO4は水溶液中では電離して、MnO4-になっているので、これを左辺に書きます。
右辺はマンガンイオンMn2+です。
MnO4-→Mn2+
反応式は最終的には原子の数や電荷の合計は一致しますが、この時点では左右でいろいろ合っていません。
これから合わせていきます。
A酸化数の変化に合わせて、e-を加える。
左辺のMnの酸化数は+7,右辺のMnの酸化数は+2ですね。
左右で一致するようにe-を加えます。
MnO4-+5e-→Mn2+
まだこの時点では、左右の電荷は一致していません。
B左右の電荷が合うように、H+を加える。
左辺の電荷の合計は−6,右辺は+2なので、左辺にH+を8個加えます。
MnO4-+8H++5e-→Mn2+
この時点では、原子の数が合っていません。
C左右の原子の数が合うように、H2Oを加える。
H+が8個あるので、H2Oを4個加えればOKです。
MnO4-+8H++5e-→Mn2++4H2O
これで完成です!
基本的には、このような方法で半反応式を作ることができます。
物質の種類によっては、以上の@〜Cの全てをやらなくても合ってしまう場合もあります。
とにかく、「まずは酸化数に注目。最終的には、電荷も原子数も左右で等しくなる」ことを意識すれば大丈夫だと思います!
◆関連項目
酸化還元とは?、酸化数の考え方
酸化還元まとめ
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2025年04月16日
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